建通新聞社
2014/01/29
【大阪】北急など4路線の対応方針決定 府戦略本部
大阪府は1月27日、府戦略本部会議の第6回会合で、北大阪急行延伸、大阪モノレール延伸、なにわ筋線、西梅田十三新大阪連絡線の公共交通戦略4路線について、今後の対応方針を決定した。うち北大阪急行延伸は、本年度末までに箕面市と基本合意書を締結するなど、具体的な整備スケジュールが示された。
北大阪急行は、千里中央駅から新箕面駅までの延長2・5`を計画。途中、箕面船場駅を設置する。事業主体は千里中央駅〜箕面船場駅が北大阪急行、以北が北大阪急行と箕面市の2者を予定。
2014〜16年度に実施設計を進め、17〜20年度に用地取得と延伸工事を行う。総事業費は600億円。府が100億円、箕面市が160億円、北大阪急行が80億円(需要に応じて負担額増額)、残りを国が負担する。
大阪モノレールは、門真市駅〜瓜生堂駅の延長9`。事業主体はインフラ部が府、インフラ外部がOTK(大阪高速鉄道)。総事業費は1050億円。うちインフラ部が740億円(国407億円、府・沿線自治体333億円)。インフラ外部が310億円(OTK全額)。別に、近鉄奈良線の新駅や乗り継ぎ施設の整備が必要となる。
インフラ部は高架本体、インフラ外部は電車線、配電線、車両など。
今後採算性を検証し、沿線市の負担が確定した上で、14年度に事業化の可否を決定する。事業化となった場合、15〜18年度に環境アセスメント調査、測量・土質調査、基本・実施設計を行い、18年度に着工するスケジュールを組んでいる。
なにわ筋線は、梅田を経由し、新大阪駅〜JR・南海難波駅の延長10・2`を結ぶ。総事業費は2500億円。14年度からの事業化に向け府市一体での検討を開始する。
西梅田十三新大阪連絡線は、十三を経由し、新大阪と西梅田の延長5・2`を結ぶ。総事業費は1350億円。リニア開業、うめきたまちづくり、東海道線支線の地下化の状況を踏まえ、事業化を判断する。
4事業の総事業費の合計は約5500億円。事業実現に向けては、既存ストックの組み替えなどによる新たな財源の確保が不可欠だろう。