日本工業経済新聞社(群馬)
2014/01/24
【群馬】東日本建設業保証らが景況調査まとめる
東日本建設業保証ら3保証事業会社は、昨年12月に実施した「2013年度第3回建設業景況調査」の結果を取りまとめた。
現在、建設企業が直面している経営上の問題点として、57・0%が人手不足を挙げており、競争激化(44・7%)、下請けの確保難(36・5%)が続いていることが示された。
調査項目は◇地元建設業界の景気◇受注◇資金繰り◇金融◇資材◇労務◇収益◇経営上の問題点−の8項目で、昨年10〜12月の今期実績と、ことし1〜3月の来期見通しを調査した。保証事業会社と取引関係にある建設企業の中から地区別・業種別・規模別の分布状況を考慮して、建設業の経営動向を反映するに足りると認められる2802社を調査対象としており、2470社から回答を得た。このうち関東甲信の業者数は、土木工事業151社、建築工事業102社、土木建築工事業143社、設備工事業107社。
今期の「地元建設業界の景気」は、良い傾向が強まっており、地区別・業種別・規模別でみると、資本金1000万円未満を除くすべての区分が良い傾向となっている。ただ、来期は良い傾向がやや弱まる見通しとしている。
今期の「受注」総額は増加傾向に転じている。官公庁工事は増加傾向に転じ、民間工事は減少傾向がやや弱まっている。来期の受注総額は増加と減少が均衡する見通し。官公庁工事は減少傾向に転じ、民間工事は減少傾向がやや強まる見通しだ。
今期の「資金繰り」は厳しい傾向が続いている。来期も厳しい傾向がやや強まる見通しで、地区別・業種別・規模別でみると、完工高30億円以上・資本金1億円以上を除くすべての区分で厳しい傾向となる見通し。
「金融」の動向は、今期の銀行等貸出は容易傾向が続いており、来期もこのまま続く見通し。
今期の「資材」は、調達困難な傾向が強まり、価格は上昇傾向がやや強まっている。来期も調達困難な傾向が続き、価格は上昇傾向が続く見通しだ。
「労務」では今期、建設労働者の確保困難、賃金上昇の傾向が強まっており、来期もこの傾向が続く見通しとなっている。
今期の「収益」は減少傾向が続いており、完成工事高の減少、資材価格の上昇、競争激化といった理由が挙げられている。来期も減少傾向がやや強まる見通しを示している。