日本工業経済新聞社(群馬)
2014/01/20
【群馬】2014年度新規採択の団体営事業は22地区
県農村整備課は、2014年度の団体営事業について、22地区で新規採択を見込んでいることを明らかにした。総事業費200万円以上かつ受益者数2者以上が採択要件となる「農業基盤整備促進事業」の活用が18地区を占める。一方で、赤城大沼地区と大間々用水地区では小水力発電施設の整備を予定、再生可能エネルギーの有効活用を図っていく。
地域別の内訳は、中部農業事務所管内が3地区、西部農業事務所管内が2地区、吾妻農業事務所管内が4地区、利根沼田農業事務所管内が1地区、東部農業事務所管内が12地区となっている。
過半数を占める東部管内では◇古海地区◇大間々用水地区◇八重笠地区◇みどり地区◇岡登地区◇大曽根地区◇細谷・大曲地区◇上小泉地区◇板倉・細谷地区◇板倉籾谷地区◇明和2地区◇邑楽地区−が新規採択予定。このうち、大間々用水地区では再生可能エネルギーの有効活用や維持管理費の軽減を目的に、小水力発電施設一式とφ400oの水圧管路L20mの整備を実施する。最大出力42kW、年間発電量23万2700kWhを見込む。2016年度までの3カ年で計画しており、総事業費は1億2400万円を試算。事業主体は大間々用水土地改良区となる。
古海地区では、同時期に整備した水中ポンプ3基のうち、1基が12年度に故障し緊急的に県単独事業で13年度に更新した経緯がある。残る2基についても、故障が懸念されることから更新を実施する。14年度単年での事業完了、総事業費には3400万円を試算している。事業主体は待矢場両堰土地改良区となる。残る10地区では農業基盤整備促進事業を活用し、用排水路の改修や区画拡大などを行っていく。
中部管内では◇赤城大沼地区◇前橋第2地区◇赤城西麓(2)地区−が新規採択予定。赤城大沼地区で小水力発電施設一式とφ500oの水圧管路L610mを整備する。最大出力66kW、年間発電量33万9120kWhを想定。16年度までの3カ年で計画しており、総事業費は1億5500万円を試算。事業主体は赤城大沼用水土地改良区となる。残る2地区では農業基盤整備促進事業を活用して農作業道の舗装や用水管路の改修を実施していく。特に前橋第2地区では、農作業道舗装L7・6qに事業費9700万円、用水路整備L1・6qに1億7200万円を見込むなど、大型事業となる。作物の集出荷などの流通体系を整備し、農業経営の安定化や担い手への農地利用集積を促進し、地域活性化を図る。
吾妻管内では◇門貝地区◇嬬恋北部地区◇東吾妻2地区◇田代・大横川地区−を予定。門貝地区では数年前からカモシカやイノシシによる食害が発生しているため、亜鉛メッキ鉄線フェンスL4・0q、H2mを設置し被害防止を図る。事業期間は単年で、総事業費は7900万円を想定している。残る3地区では農業基盤整備促進事業を活用して用排水路の改修などを進めていく。
このほか、西部管内では高崎地区と長野郷地区、利根沼田管内では追貝原地区で新規採択予定となっており、いずれも農業基盤整備促進事業を活用して農作業道の舗装などを実施し、営農効率の向上を図っていく。