日本工業経済新聞社(山梨)
2014/01/15
【山梨】14年度から用地買収に着手
県中北建設事務所は、新長譚橋の建設に向けて、新年度から用地買収に取り掛かる。現在、長大で設計業務を行っており、本年度内で内容をまとめる。
長譚橋は、甲府市平瀬町から甲斐市吉沢の主要地方道甲府昇仙峡線にかかるコンクリートアーチ橋で、L34・6m、W4・6mの規模。1925年に(大正14年)竣工。経年数による老朽化や、未耐震などを理由に新橋を架設する運びとなった。
新橋は、既存橋の下流にL50m、W11m、RC上路式アーチ橋で設置する。前後の取り付け道路を含めると工事延長は約280mを見込む。このほか、近隣に既存橋と周辺の環境を楽しめるようベンチなど休憩施設も整備する予定だ。
全体のスケジュールは、2014年度から河川協議や森林公園など関係する申請業務に着手し、準備の整った箇所から用地買収を進める。早ければ、15〜16年度の2カ年で架設工事を行い、17年度は取り付け道路の改良工事を実施し完成となる。総事業費は概算で9億5000万円を試算する。
なお、既存橋は、2012年度に選奨土木遺産に選定された。県内に現存する戦前完成のコンクリートアーチ橋のうち最古のもので、取り壊しは行わず、今後も観光地「昇仙峡」の名所として保存される。