建通新聞社
2014/01/14
【大阪】東海道線支線地下化今夏にも事業認可
大阪市都市計画局は、うめきた2期区域下に築造する東海道線支線の地下化と新駅設置で今夏にも事業認可を取得し、2014年度中に実施設計に着手する計画だ。事業主体は地下化(連続立体交差化事業)を大阪市、新駅設置をJR西日本として調整する。実施設計の委託費には、14年度分として1000万円を算定。外注作業はJRが担当するもよう。
東海道線支線は、うめきた2期区域の西端を南北に走っており、うち地下鉄御堂筋線中津駅付近(大阪市北区中津)〜浄正橋踏切(福島区福島)付近までの延長2・3`を連立事業として地下化。うめきたシンボル軸となる南北線の地下に移設する。うちトンネル部を1・5`、掘割部を0・8`とし、全区間を開削工法で築造する。
新駅は、2期区域の開発に伴い整備される西口広場下のトンネル部に設置し、JR大阪駅と直結する。
地下化工事は、2期区域の更地化の進捗にもよるが15年度の準備工着手を目指す。
委託費の内訳は、地下化が760万円、新駅設置が240万円。
事業費は地下化が540億円、新駅設置が150億円を概算している。
うめきた2期区域は、梅田貨物駅跡地の一部でグランフロント大阪の西側のエリア約17f。現在、土地所有者の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が更地化工事を進めており、14年度末に完了する予定。東海道線支線の地下化などの基盤整備の完了後、みどり豊かなオープンスペースの確保をコンセプトに、民間事業者により地上部の開発を進める。
2期区域の開発に向けては民間コンペを実施中で、コンペで選ばれた複数の提案者との対話を通して、14年度中にまちづくりの方針を策定。併せて、みどりの配置・規模を固める。
2期区域の基盤整備の全体事業費は1000億円を超える見通し。内訳は地下化、新駅設置のほか、土地区画整理事業(道路・駅前広場整備など)の262億円。公園整備(平面緑地)分はみどりの配置・規模の確定後、14年度に算出する。
また、橋下徹市長が年頭会見で検討を始めることを表明したなにわ筋線の建設について、担当課では「東海道線支線地下化とルートが重なる部分はあるが織り込み済み。手戻りはない」としている。
地下化、新駅設置に加え、なにわ筋線の建設で関西空港へのさらなるアクセス強化を図る。