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建通新聞社(神奈川)
2014/01/10

【神奈川】神奈川県 「相模灘・東京湾海岸保全基本計画」を変更

 神奈川県は、「相模灘・東京湾海岸保全基本計画」を変更する。素案を作成し、県民意見を募集中。2014年3月ころに計画等・規則等を公布する予定だ。高潮に対する新たな設計水位を計画に位置付ける。
 国は2011年度に津波の水位の算出方法などについて、技術的助言を示した。これに対応し県は、12年度に津波による水位の検討を実施。具体的には、沿岸域を湾の形状などの地形条件を勘案して12の地域海岸を設定。過去に発生した津波の実績津波高さの資料整備を行い、津波の侵入防止を条件とした津波シミュレーションで、13年1月に津波による推移を算出した。また、台風の高潮観測データを整理し、相模灘にとって危険な台風コースを抽出。これを基にシミュレーションを行い、10月に高潮水位を算出した。
 この結果、高潮による水位に比べて津波による水位が高くなる地域海岸は、相模灘沿岸の三浦半島西部地域海岸、鎌倉・逗子・葉山地域海岸、湘南海岸地域海岸の3地域海岸であり、その他の地域海岸は、高潮による水位の方が高くなった。
 今後、素案を県民に示し、意見を求める。14年3月には変更した海岸保全基本計画を策定し、国に提出する予定だ。
 素案に示されている地域海岸の設計水位(T.P.)は次の通り。
■東京湾沿岸
 ▽東京湾川崎地域=+2・7〜3・1b▽東京湾横浜地域=海岸保全区域の指定なし▽東京湾横須賀地域=+2・3〜6・5b▽三浦半島東部地域=+3・7〜6・4b
■相模灘沿岸
 ▽三浦半島南部地域=+4・1〜6・5b▽三浦半島西部地域=+5・9b▽鎌倉・逗子・葉山地域=+6・0b▽湘南海岸地域=+6・3b▽二宮・大磯西部地域=9・9〜11・4b▽小田原東部地域=+5・1〜12・0b▽真鶴東部・小田原西部地域=+7・1〜10・2b▽湯河原・真鶴南部地域=+6・4〜6・8b