建通新聞社四国
2014/01/07
【愛媛】県内水道施設の耐震化率、基幹管路は21%
愛媛県内の主要水道施設の耐震化率は2013年3月末現在、基幹管路で21・0%、浄水場で40・8%、配水池で43・5%。導水管や送水管など基幹管路が10ポイント以上低い半面、浄水場が20ポイント近く高く、配水池は全国平均並みであることが厚生労働省がまとめた調査結果で明らかとなった(表参照)。
厚生労働省は、08年度から全国の水道管や浄水施設など水道施設の耐震化状況を調査しており、12年度末時点の調査結果がまとまり、12月に発表した。12年度末の基幹管路の全国平均は33・5%、浄水場が21・4%、配水池44・5%となっている。
県内の前年度からの進捗は、基幹管路については、10市町で老朽管更新工事に合わせて耐震管が整備されたことにより、前年度より0・9ポイント増加した。
浄水場については松山市と今治市の耐震化工事実施により5・5ポイント増加。
配水地については松山市の耐震化工事実施および大洲市が既存施設の耐震診断を実施した結果、耐震性が確認されたことにより0・4ポイント増加した。
県内の耐震化率は着実に増加しているものの、山間部などに小規模な集落が点在し施設の集約化が困難なことや市町の財政状況などの理由から管路の耐震化率は低い状況。一方、浄水場や配水池の耐震化率は高く、大規模地震時に最も重要となる応急給水拠点施設は全国平均以上となっている。
県は、水道事業者などに対し、耐震化に係る国庫補助の導入や耐震診断の促進など適切に助言していく方針。
県内の基幹管路の総延長は、1343・4`。うち耐震適合性のある管の延長は281・8`(耐震管延長は165・1`)。浄水施設の全施設能力は69万1186立方b/日。うち耐震化能力は28万1746立方b/日が耐震化。配水地の全施設容量は39万3411立方b。うち17万1017立方bが耐震化されている