建通新聞社四国
2014/01/07
【香川】香川用水二期地区を新規採択
2014年度政府予算案の決定を受けて香川県は、県内予算案の状況をまとめた。農林水産省関係では国営かんがい排水事業「香川用水二期地区」が新規地区に採択されたほか、国土交通省関係で高松地方合同庁舎U期整備の工事費約7億円が新規に予算化された。また、全国枠でダム事業に13年度当初予算額を上回る国費が確保されたため、椛川ダム本体(高松市塩江町)に14年度着工できる見通しだ。
14年度政府予算案決定を受けて昨年、浜田恵造知事は、災害時の四国地方の対策活動を行う防災拠点としての機能を有する高松地方合同庁舎南館の整備について、「中枢拠点性の向上など本県経済の活性化にも寄与することから、今後の早期完成を望む」と述べた。
また、国営かんがい排水事業香川用水二期地区の新規採択について「国においては着実な事業推進に取り組んでほしい」。豊島廃棄物等処理事業については「全国枠ではあるものの、14年度政府予算案と13年補正予算案と合わせて30億8600万円が計上されることにより、引き続き国の支援は確保されたものと考える」とコメントした。
国営かんがい排水事業香川用水二期地区整備は、農業専用区間(東部幹線水路39`、西部幹線水路13`、高瀬支線水路7`)59`のうち、高松市岡本町〜さぬき市富田西の東部幹線水路の中で17・7`、西部幹線水路2・6`、高瀬支線水路3・1`、東西分水工0・1`の計23・5`(整備延長)を改修する。
東西分水路、幹線水路など造成後30年以上が経過するなど施設の老朽化が著しく、漏水事故も発生。このため14年度から23年度の10年間で施設の補修・更新など老朽化対策と耐震化整備を進める。総事業費は約140億円。関係市町は土庄町、小豆島町、直島町を除く8市6町。
計画によると、東部幹線水路は開水路4・5`の老朽化対策とトンネル等(管水路を含む暗渠区間)13・2`の老朽・耐震化対策のほか、水管橋等1カ所の耐震化対策に着手。西部幹線水路は開水路1`とトンネル等1・6`の老朽化対策や水管橋等1カ所の耐震化対策に取り組む。高瀬支線水路はトンネル等3・1`の老朽化対策と水管橋等2カ所の耐震化対策を実施。東西分水工は開水路0・1`の老朽化対策のための改修工事に着手する。
14年度予算案には全国枠から概算要求通りの約3億円が確保できる見通しから、農林水産省で初年度の14年度に詳細設計・調査を進める。工事は15年度以降になる。
またダム事業では国土交通省の河川整備事業費、河川総合開発事業費で全国枠で5973億2000万円の国費が確保された。