建通新聞社
2014/01/06
【大阪】14年マンション市場、着工物件を紹介
2014年を迎えたマンション市場。不動産経済研究所の近畿圏マンション市場予測によると、ブランド力をさらにアップさせている大手デベロッパーを中心に、マンション建築着工は回復基調にあり、大阪市内や都心部では大型・超高層物件が活発。リーマンショック以前の市場への回復まであと一歩とみている。大阪府内でことし着工が見込まれる物件を紹介する。
超高層物件では、関電不動産と野村不動産が大阪市北区の地下鉄南森町駅とJR大阪天満宮駅の近くで(仮称)北区同心地点計画を予定している。大林組の施工で着工予定は6月上旬。免震構造を採用した地上25階建て約140戸の規模となる。
大型物件では、阪急神崎川駅前にある武田薬品工業神崎川倉庫跡地の再開発で、住友不動産が3月上旬、3棟総戸数745戸の大規模分譲マンションの新築に着工する。同跡地では、別の事業者が住友不動産から土地を借り入れ、大型商業施設の開発も計画している。
東急不動産は、あべの筋に面したUR都市機構の賃貸マンションサンヴェリエあべの阪南に隣接する大規模用地で総戸数318戸の(仮称)阿倍野王子町計画、東京建物と大成有楽不動産は、吹田市千里丘下で総戸数272戸の(仮称)吹田市千里丘下プロジェクトの新築に着手する。
豊中市新千里南町では、旭化成不動産レジデンスとNTT都市開発、長谷工コーポレーションが(仮称)千里南町第2次住宅建て替え計画を進める。194戸の規模となる。
公有地を取得したマンション開発物件にも着工の動きがありそうだ。
東急不動産は大阪市中央区南本町4丁目の旧大阪府商工会館用地、NTT都市開発は大阪市中央区上町2丁目の元府立婦人会館をそれぞれ大阪府から取得。既存建物の解体に入っており、跡地に分譲マンションを建設する。
リバー産業は、13年に大阪市天王寺区の府営夕陽丘住宅用地と大阪市福島区の旧大阪NPOプラザ用地を相次いで取得。マンション開発が見込まれる。
京阪電鉄不動産と長谷工コーポレーションは、旧府営東三国高層住宅の解体工事を昨年から進めており、跡地で(仮称)東三国共同住宅の新築工事に着手する。
また、▽交野市の府営住宅用地の交野梅が枝地区(面積5261・7平方b、1月21日開札)▽大阪市中央区内本町2丁目の旧中央府税事務所用地(面積1120・89平方b、1月31日開札)▽大阪市西区本田1丁目の旧なにわ西府税事務所用地(面積1733・27平方b、1月31日開札)▽堺市西区津久野町2丁の旧大阪府警察向ケ丘待機宿舎用地(面積3466・31平方b、1月31日開札)などが、マンション開発用地に活用されるか注目される。
大阪市水道局がプロポーザルで売却する大阪市都島区のもと職員研修・防災施設用地(水桜会館跡地、面積7026・22平方b)も年明けに事業予定者が決まる。
公有地以外でも、京阪電気鉄道と京阪電鉄不動産が所有する大阪市中央区備後町の船場サテライトビル用地、積和不動産関西が取得した地下鉄と京阪の北浜駅前の旧大阪市信用金庫(現大阪シティ信用金庫)本店ビル用地で既存ビルの解体が進んでおり、跡地の活用を検討中。
長谷工コーポレーションは、茨木市のJR茨木駅東口にある東洋ゴム工業研究所用地7986平方bを取得。1月31日に物件の引き渡しを受ける予定で、同駅徒歩約2分の好立地での開発が期待される。