建通新聞社四国
2013/12/20
【愛媛】愛寿会の福祉施設を移転
社会福祉法人愛寿会(松山市東方町甲813 長戸金昭理事長)は、同所の高齢者総合福祉施設「愛寿荘」と老人保健施設「あいじゅ」などを松山市来住町に移転新築する。設計を都市建築研究所(松山市)で進めており、2014年中の着工を目指す。施工者選定は一般競争入札で行う予定だが、実施時期は未定。移転時期は16年春を予定。
新施設の内容については、今後も職員らとの意見調整を進め、設計完了には数カ月要するもよう。
計画規模は、最新の耐震構造の鉄筋コンクリート造8階建て延べ約1万4900平方b。各施設の定員は現状通り。総事業費は40〜50億円。
新施設は、従来型多床室からユニット型個室とし、各ユニットに個浴室を設置。ペアガラスなどを採用し消音と室温を適正管理。エレベーターを複数設置。
松山市東方町にある既存の高齢者総合福祉施設「愛寿荘」は、特別養護老人ホームやショートステイ、通所・訪問介護、居宅・在宅介護支援施設などが入居する施設。定員は特別養護老人ホームが109人、ショートステイが16人、グループホームが18人、通所介護が50人など。1985年の建設から30年近くが経過し、老朽化が進むとともに高齢者にとって快適環境とはいえない部分もあるうえ、年々の修繕費がかさんでいる。
老人保健施設「あいじゅ」は、92年開設。配管や電気系統のトラブルが近年多く発生している。
愛寿会では当初、既存施設の駐車場への建て替えを検討していたが、利便性や職員の確保などの観点から松山市久米地区への移転を決定した。既存施設については、移転後の利用法は未定だが、在宅サービスを中心に必要な機能を確保する方針。
建設地は松山市来住町1171のしろかわ松山工場(生コン)跡地。同工場は12月末で閉鎖され、14年1月1日から東温市北方へ移転する。施設を解体し更地にしてから3月末に愛寿会へ引き渡される。
移転先の川向かいには総合病院の愛媛生協病院があり、医療との連携が取りやすい。