北海道建設新聞社
2013/12/18
【北海道】日銀札幌の短観で全産業の業況判断が改善−22年ぶり高水準
日銀札幌支店が16日発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)は、全産業の業況判断DIが9月の前回調査を5ポイント上回るプラス15に改善し、1991年8月以来およそ22年ぶりの高水準となった。記者会見で曽我野秀彦支店長は、道内経済はリーマンショック発生前の水準にまで回復したとの見方を示した。
公共投資と来年4月からの消費増税を見据えた住宅など民間工事の増加、建設関連資材を扱う企業の業績回復などがけん引した。先行きについては、公共投資の不透明感や増税後の反動が影響するとみている。来年3月時点のDIは6ポイント低下のプラス9に下がるとする。
同支店は同日、12月の金融経済概況も発表。道内景気の全体感を「緩やかに回復している」とし、2カ月ぶりに上方修正した。公共投資と住宅投資の判断は据え置いたが、企業の設備投資と個人消費の両項目の判断を引き上げた。
曽我野支店長は「今回の景気回復は、建設、消費、観光といった非製造業分野が支えている点がこれまでと異なる」と指摘。今後もこの3つの要素が景気押し上げ要因として働くとした。