建通新聞社(神奈川)
2013/12/16
【神奈川】神奈川県 太陽光発電以外の再生可能エネルギー 農業用水で小水力適地の選定へ 大規模風力は適地など
神奈川県の黒岩祐治知事は、県議会で太陽光発電以外の再生可能エネルギーの開発見通しを明らかにした。農業用水などを利用した小水力発電について、適地の選定を行う考え。大規模風力発電については昨年度に適地の導入可能性調査を行ったものの、適地がなかったとした。
農業用水路を活用した小水力発電では、南足柄市に設置した文命用水で実証試験調査を実施中。また、「かながわ農業用水小水力等再生可能エネルギー導入可能性調査」をオリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)への委託で進めており、これらの実証試験・調査を基に、「今後、適地選定を行う」考え。
大規模風力発電所については、2012年度に三浦半島、東京湾沿岸を中心に導入可能性調査を実施したものの、適地を見出すことはできなかった。小規模な風力発電については、防災拠点に太陽光発電と併せて設置を促進。13年度は三浦市の小学校に設置する予定。
バイオマス発電については、県内の焼却施設で、生ごみを含む一般廃棄物を焼却し、バイオマス発電に認定されている施設がある。小田原市では、選定した木の枝や間伐材などを利用したバイオマス発電の可能性調査を実施していると紹介した。
知事は、「太陽光以外の再生可能エネルギーは、事前条件などで導入できる地域が限定される」としつつ、「市町村と連携して導入を促進したい」と意欲を示した。