建通新聞社
2013/12/12
【大阪】大阪城東部地区公有地利活用へ検討体制整う
森之宮清掃工場跡地などを含む大阪城東部地区約40fのまちづくりに向けて検討体制が整った。11月に大阪府、大阪市、UR都市機構、JR西日本などによる検討会を設置。エリア内の主な地権者が顔をそろえ、今後の方向性を確認した。併せて、府は新年度予算に土地利用案などの検討業務の委託費を新規に要望。2014年度中に短、中、長期的な構想のたたき台としてまとめる。また、市は13年度末までに同エリアの活性化方策を検討するため、プロポーザル方式で調査業務を公示。14年1月14日に委託先を選定する予定だ。
同地区は、大阪城公園の東側で南は中央大通り、北は第二寝屋川に挟まれたエリア。エリア内には大阪市の森之宮清掃工場跡地や同工場のもと移転予定地、地下鉄の検車場、JR森ノ宮電車区、UR森之宮団地、成人病センターなどがある。グランドデザイン・大阪で、都心部で高いポテンシャルを有するエリアの一つに位置付けられており、短中期的には公有地の利活用、中長期的には鉄道施設の再編などを踏まえ、エリア全体としての土地利用案の検討を急ぐ。
土地利用に当たっては、民間の力を生かす方向。
関係者による検討会は、適時開催し、各機関での検討調査結果をすり合わせながら、公有地と鉄道用地の現況を把握し、再編条件などを固める。
大阪城公園の東側一帯は、昔から、広大な公有地によるまちの東西ネットワークの分断が問題視されていた。近年は、大阪全体の魅力向上へ大阪城公園周辺のまちづくりの重要度が増したことや、清掃工場廃止に伴う公有地の利活用がクローズアップされるようになり、これを機に、エリア全体を捉えたまちづくりに取り組む。
調査業務を先行する市では、公有地の土地利用案の検討と併せて、同エリアの東西をつなぐ歩行者ネットワークの検討を急ぎたいとしており、調査業務の中で、ネットワーク構築のために必要な鉄道施設改良や立体横断施設などを検討。概略設計、概算事業費の算出を一括して行う。納期は14年3月26日。