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日本工業経済新聞社(茨城)
2013/12/11

【茨城】台風被害 一次査定額が決定 二次査定は3・8億で申請

 県土木部河川課は台風18号の被害を受けた県内の公共土木施設について、災害査定(一次査定)の決定額をまとめた。20カ所の最終申請額1億6000万円に対し、1億2000万円が決定。ただ常陸大宮市の橋梁1カ所と大子町の道路1カ所が含まれていないことから、実際にはこれよりも多い額。県では、すでに工事発注の準備が進められている。一方、台風26被害への対応となる2次査定についても今月17日から4日間の日程で行われる。二次査定の申請は現段階で21カ所3億8300万円。来年から発注される見通し。

 台風18号により、県内では久慈川など県北や県西の25カ所で被害が発生。県では応急処置を行った後、災害復旧に必要な費用を得るため、国に現地査定を依頼。11月18日から4日間の日程で査定が行われ、最終日に査定額が決定した。
 20カ所の1億2000万円で、そのうち県が13件9000万円。内訳は常陸大宮土木が4件5200万円、大子工務所が7件2500万円、筑西土木が2件1300万円となった。いずれも河川に対しての措置。
 市町村は7件3000万円。うち常陸大宮市は橋梁1カ所で予算規模が特定されてしまうため金額は非公表。大子町は6件で、うち河川5カ所に3000万円、道路は1カ所のためこちらも金額は非公表となっている。
 今回の査定を受けて、県では当初予算で災害土木復旧費を組んでいることから、筑西土木などですでに発注準備が進められている。残りの事務所からも順次工事発注が行われる。市町村については予算措置を行った後での発注で、専決処分などの措置が進められている。
 これらの一次査定に続いて、二次査定についても現地査定が17日から4日間の日程で行われる。
 二次査定は台風26号で被害を受けた公共土木施設に対するもの。鹿行や県南の道路や河川などで被害が発生。そのうち河川では、清明川の堤防(阿見町飯倉、学校橋下流右岸)が決壊したほか、新利根川の法面(稲敷市太田、新橋上流左岸)が崩壊した。
 県では応急処置を施しつつ、災害復旧に必要な費用を得るため、国に現地査定を依頼。査定の申請箇所や被害額をまとめながら、国土交通省河川局と調整を進めている。
 被害申請は現段階で21カ所3億8300万円。うち県が12カ所3億3600万円で、市町村が9カ所4700万円。
 県鉾田工事では河川1カ所、海岸2カ所、道路1カ所。県潮来土木では海岸、道路、河川がそれぞれ1カ所ずつ。県竜ヶ崎工事は河川5カ所。
 また市町村は大洗町が道路1カ所、鹿嶋市が道路3カ所、潮来市が道路4カ所、龍ケ崎市が道路1カ所の申請となる。
 現地査定は、申請に基づいて国交省と財務省の査定官が現地に赴き、査定して復旧金額を決める。決定した金額を査定官が査定設計書に書き込む「朱入れ」で補助額が確定。復旧工事は原則3年以内に実施する。
 その後、各課や事務所の判断にもよるが、補助額の確定で、制度上、工事発注の準備が可能。そのため最終日の20日には事務所や市町村へ箇所付けされる。
 そのうち県施設分については、当初予算で費用を賄えそうで、速やかな執行が見込まれる。市町村については補正の専決処分など、予算を確保した上での発注となる。