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建通新聞社(神奈川)
2013/12/05

【神奈川】神奈川県住宅供給公社 「若葉台団地」 空き店舗活用の飲食・交流拠点 公募型プロポーザルで整備・運営者を選定

 神奈川県住宅供給公社は、横浜市旭区の「若葉台団地」で団地再生を目指した多様な施策を総合的に推進する。この事業の一環として、団地内商店街の空き店舗を活用した多世代交流拠点「コミュニティオフィス&ダイニング」を整備する計画。施設整備・運営を行う事業者を公募型プロポーザル方式で選定するため、5日に募集要項を公表した。12月25日に提案図書の提出を締め切り、26日の選定委員会で事業者を決定。2014年1月上旬に基本協定などを結び、1月下旬に着工する予定だ。3月中旬に施設を完成し、同月下旬のプレオープンを目指す。
 事業者は、公社が策定した事業推進コンセプトに基づき、「コミュニティオフィス&ダイニング」の「全体構想・基本コンセプト」「企画・運営計画」「施設計画」「スケジュール」を提案し、同施設の「設計・施工業務」「ダイニング部分の運営」を担う。
 実施場所は、若葉台団地ショッピングタウンわかば内の空き店舗3区画(約226平方b)。
 施設内容は、「コミュニティオフィス」が約90平方b。団地再生拠点として、各種情報発信や地域課題に関する取り組みを支援する場となる。ワーキングスペースとして20席程度、別途10席程度が利用できる会議室を確保する。一般社団法人若葉台まちづくりセンターと共同で運営する。
 「コミュニティダイニング」は約100平方b。飲食店機能を備え、多世代が集い、利用しやすい空間を創出。厨房設備を備え、席数は20〜30席程度。事業者が運営する。
 両施設の共用空間は約40平方b。両施設をつなぎ効率良い運営を目指すための場。共用トイレ、受付カウンターなどを設置する。
 コンセプトは、団地内居住者が、オフィスでの「職」やダイニングでの「食」などを通じ、多世代交流できる拠点。施設改修に要する設計・施工・備品購入の費用は、総額5000万円(消費税込)を上限とする。
 神奈川県内に限定せず、全国からの提案を求める。応募は単体または共同事業体。設計・施工事業者は、飲食店・オフィスの設計・施工の実績を有することなどが条件。ダイニングの事業者は、3年以上の飲食店経営実績などが必要。
 提案する内容は、@全体構想・基本コンセプトA企画・運営計画B施設計画Cスケジュール−など。希望があれば、現地視察を開催(12月9〜13日)する。提案の提出先は公社団地再生事業部団地再生課。
 若葉台団地は、公社が横浜市旭区若葉台3丁目に開発した計画人口2万5000人のモデル団地。現在の居住者数は約1万7000人。中層(5階建て)と高層(10階、13階、14階建て)の賃貸、分譲の建物が74棟ある。
 高齢化率が35%を超え、消費減退や競合店の台頭により商業施設の活気も低下するといった郊外型団地特有の課題に直面している。公社は、少子高齢化など、郊外型団地における課題に対応するため、若葉台団地をモデルに団地再生に取り組む。「元気なシニア世代の生きがいの創出」、「団地内への若年・子育て世代の流入」を目指した「持続循環型のコミュニティを創造する」ことを目指す考えだ。