静岡県は、昨年11月からことし9月末までに、建設業許可・更新時や経営事項審査時に社会保険への加入を指導した件数が684件で、指導後に約2割に当たる151件が加入したことを明らかにした。国土交通省が行った全国の建設業許可部局による社会保険への加入指導状況調査を受けて、状況をまとめた。
国土交通省は、建設産業の担い手確保の一環として、建設業が受注工事で法定福利費を確保できるよう単価補正を行うとともに、技能労働者の適切な賃金水準の確保と社会保険への加入徹底を進めている。
国交省による建設業の社会保険加入促進対策に沿って、県では未加入対策を徹底している。交通基盤部建設業課では今後も「入り口となる申請段階で指導を徹底していく」としている。
指導件数については、中部(東海4県)が2173件に対して静岡県は約3割に当たる684件。このうち、指導したものの従わなかったため、厚生労働省の保険担当部局に通報した件数は268件だった。中部の通報件数490件に対して、静岡県が約半数を占めている状況となった。
ただ、経営事項審査申請時での加入状況について建設業課許可班では、9〜10月の受付では未加入が「これまでより少ない状況」ではあるが、「改善の兆しかどうか今後も注視していく」としている。
(2013/12/4)
建通新聞社 静岡支社