日本工業経済新聞社(茨城)
2013/12/03
【茨城】日立市12月補正案 学校耐震化に8・3億
日立市は12月定例市議会(5日開会)に提出する補正予算案を明らかにした。今回は学校施設の耐震完了に向け、3期目(最終)の予算として耐震補強工事費に合計4億9280万円を計上する。また小学校体育館などの非構造部材の耐震化工事費に3億3817万2000円、滑川体育館の耐震補強等工事に8480万2000円、奥日立きららの里のキャンプ場整備工事に6300万円、池の川運動公園の整備工事に3860万円。一般会計全体では8億2189万6000円を追加し、当初からの総額を653億9580万8000円とする。
市では学校施設の耐震補強を3期に分けて計画し、これまで1期8校と2期9校で整備を進めている。これに続いて3期では8校を対象に補強を進めるべく今補正に工事費などを計上する。
そのうち小学校では、滑川、東小沢、中里、山部の4校が対象で工事費に3億480万円。中学校では滑川、豊浦、十王の3校に工事費1億5300万円。そして日立特別支援学校の工事費に3500万円。
また東小沢小のみ、授業しながら工事できないため、仮設校舎と仮設渡り廊下賃借に4887万4000円を配分する。東小沢小では、壁が鉄骨でブレースが取り付けられないことから、一旦壁を抜いて内側からブレースを取り付ける。
なお設計は、山部小、豊浦中、十王中、滑川中の4校を鰹建築研究室(水戸市白梅)。また滑川小、東小沢小、中里小、日立特別支援学校の4校を樺c建築設計事務所(水戸市大町)が担当。いずれも納期は来年1月10日まで。その後、来年度に工事する予定で、繰越明許を変更設定する。
非構造部材の耐震化は、体育館を中心に小中全校で計画しており、今回は小学校14校を対象に実施するため設計費1683万7000円と工事費3億3817万2000円を計上し、次年度へ繰り越して工事発注する方針。小学校14校は、仲町、中小路、大久保、河原子、成沢、諏訪、大みか、大沼、金沢、塙山、油縄子、田尻、豊浦、坂本―。残りの学校は2015年度に予算計上を見込む。
滑川体育館は震災で被災し、躯体に影響は無かったものの天井が損傷したことから、耐震診断と設計を潟с}ト建築設計事務所(水戸市千波町)で進めており、今補正で耐震補強工事を行う。施設は1973年7月に建てられたRC造(屋根S造)2階建て延べ741・68u、建築面積542・96u。監理委託に461万2000円、工事に8480万2000円を計上する。本年度末の工事発注を目指す。
奥日立きららの里は6月のリニューアルオープンを目指し、キャンプ場20区画やトイレ棟、シャワー棟、炊事場棟を整備する。9月補正に実施設計費を計上し、準備を進めてきた。造成を含め工期に約5カ月を設定。年明けに着工し、夏前の需要に対応する。
池の川運動公園の整備は、陸上競技場で汚水管を点検したところ老朽化で漏れがあったことから改修するほか、男女トイレの一部洋式化、フェンス改修を陸上競技場周りや野球場、テニスコートの一部で行う。
そのほか道路関連では、各所道路維持工事に3000万円、久慈茂宮線の改良に向けた久慈町の用地取得に675万3000円、物件移転補償に611万4000円。広域農道の延長路線として常陸太田〜日立間で計画される市道22号線の舗装整備(十王町高原、L380m)に1810万円、久慈町地内の排水路整備(L68m)に1000万円などを計上。
また、国の大型補正により道路整備を進める際、配水管の更新などを一体的に進めていることから、消防施設整備事業として消火栓設置や布設替、補修分の1541万円を水道事業会計へ繰り出した。関連して、水道事業会計の資本的支出に配水管布設工事費7921万3000円を計上している。