福島建設工業新聞社
2013/11/26
【福島】復興公営住宅買取方式/県とURが基本協定 いわきに1千戸
県は26日、復興公営住宅の建設に当たり、都市再生機構(UR)と基本協定を締結した。復興公営住宅は27年度までの入居を目標に3700戸を整備するが、いわき地域に予定する1800戸のうち、合わせて約1000戸分をURに要請する。集合住宅になるとみられ、県が個別団地の用地取得を行った上で規模、戸数をURに要請。これを受けてURが設計、建設を行い完了時に県が建物を買い取る。具体的な整備地区名は示していないが、県は早ければ年内1カ所程度の要請を行いたい考えで用地取得を急ぐ。
URは、整備に当たり地元が参加しやすい仕組みを提示する考え。宮城、岩手での住宅整備では総合評価方式の中で、地元での実績等を考慮した重点配分を行っている。ただ、いわき地域では労働力不足も深刻なため、URに入札参加資格のある全国の事業者の支援に頼る事例も予想できる。
締結式には佐藤知事、上西郁夫UR理事長が出席し協定書を交わした。佐藤知事は「一日も早く復興公営住宅で生活ができるようにしたい。極めて重要なことでこれができることは大きな前進になる」、上西理事長は「早期大量の住宅整備が必要で、用地確保がされ次第、スピード感を持って当たりたい。経験を生かし新たな生活拠点を形成する難しい課題も感じている」と話し、整備に当たってはコミュニティの維持、生活支援、近隣との交流に配慮する考えを示した。