函南町は、塚本に計画している地域活性化施設「道の駅」の基本計画を明らかにした。13日に同町役場で開いた民間事業者事前説明会で、伊豆全体の観光情報を発信する「仮称・伊豆ゲートウェイセンター函南」の建設を盛り込んだ施設の整備計画や特別目的会社(SPC)設立を視野に入れたPFI手法の採用といった事業手法案を示した。出席者の意見を採り入れるなどして、2014年度の第1四半期中にもPFIの実施方針を公表、15年度に契約を締結し、16年度の供用開始を目指す。
基本計画によると、建設候補地は東駿河湾環状道路と伊豆中央道の結節地点周辺で、道の駅には、伊豆全体の観光情報を発信する「仮称・伊豆ゲートウェイセンター函南」のほか、直売場やレストラン、交流施設、イベント広場、コミュニティー広場、非常用発電施設、防災備蓄倉庫などを盛り込む。また、国土交通省が隣接地に建設する川の駅は、水害に備えた防災拠点として、水防センターや資材保管施設などを整備。このほか、道の駅と川の駅を結ぶ展望歩道橋を設ける。
国の先導的官民連携事業の採択を受けて検討を重ねた事業手法については、質の高いサービスの提供や採算性の良い管理運営が期待できることからPFI手法の導入を検討。その際、民間事業者による専門的な管理運営が行われるため、地元密着型の運営になりにくい恐れがあり、構成企業や出荷者に地域の団体や企業が参加できるSPCの設立を想定している。設計事務所や建設会社、維持管理会社、運営会社らで構成するSPCは建設資金などの一部を金融機関から借り入れて事業を行い、町は建設資金や維持管理費など提供するサービスの対価としてSPCに支払う仕組みを取る。
基本計画の策定は国際航業静岡支店(静岡市葵区)が担当した。
13日開催の民間事業者事前説明会には、県内外の61社93人が参加した。
(2013/11/20)
建通新聞社 静岡支社