日本工業経済新聞社(群馬)
2013/11/13
【群馬】富士見総合グランドは1年掛け協議 前橋市
前橋市は、新市基本計画に位置付けている富士見総合グラウンドの再整備へ向けて、来年度は1年間かけて地元などと協議を行い、2015年度に基本・実施設計に着手する。その後16年度に着工するスケジュールを想定している。今月5日に開いた富士見地区地域審議会では、整備構想図も公表した。今後、地元の意向などを踏まえて具体化していく。
富士見町皆沢地内にある富士見総合グラウンドは、合併まちづくり事業計画(新市基本計画)に位置付き、2012年度には整備へ向けた地質調査に着手。
来年度いっぱいかけて、地元住民、利用団体などの希望や意向を吸い上げて、計画へ反映させる。翌15年度は、同グラウンドの排水設計を含めて基本・実施設計を作成し、16年度に建設工事を実施する予定。
同グラウンドは、山の傾斜に沿って下腹から駐車場、中腹がグラウンドエリア、その上にテニスエリアが設けられている。既存のグラウンドエリアには、陸上競技場400mトラック、野球場、サッカー場など多目的なグラウンドとなっているが、常に湧水が発生し、ぬかるんでいるため利用環境が悪い。テニスエリアでは、クレーコート2面とハードコート6面があるものの、老朽化が進みコートはひび割れて現在では利用されていない状況。
湧水は、山に浸透した雨水がちょうどグラウンドにしみ出ていると見込まれており、地質調査の結果では、グラウンド北側の野球場1塁側やバックネット側で湧水が顕著に確認された。このため湧水を遮断する対策や、集水施設、暗渠排水施設などの排水手法の検討を来年度進めていく。
現段階での構想案は、市全域のスポーツ施設で競技できる種目バランスを考慮しつつ、地域の意見を反映したグラウンド内容へ改め、野球場2面、サッカー場、観覧席などを整備する。また、大会開催時の駐車場不足解消を目指して、約60台分しかない既存駐車場に加えて、テニスエリアを駐車場へ再整備し100台以上の駐車台数を確保する考えだ。