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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/11/11

【群馬】吉岡町、防災公園で3万7900u取得へ

 吉岡町は、南下城山防災公園建設事業の建設予定地が、県から土地収用法に基づき事業認定を受けた。群馬県が事業の公共性を評価し用地3万7900uの取得を認めたもの。
 収用部分の詳細は、畑地(民有地)3万185・17u、山林(民有地)5251・69u、雑種地(町有地)1051・16u、道路(国土交通省、吉岡町など)1407・98u、用排水路(県有地)4u。本年度から4カ年で買収を進める。用地・補償費総額は4億865万8000円としており、本年度当初予算には1億2968万6000円を確保している。補償物件はいずれも移転予定で、豚舎6棟、事務所1棟、倉庫2棟の9施設が対象となっている。地権者23人とは協議を重ねており、用地提供については原則的な了解を得ているが、円滑な事業推進を図るため、あらかじめ事業認定を申請していた。
 整備箇所は主要地方道高崎渋川線バイパスの東、十日市貯水池と大藪貯水池に挟まれ桃井城址を中心に農地や雑木林、竹林などが広がる。傾斜のきつい箇所などは土工事が実施される。
 土地利用計画をみると、芝生広場5500u、運動広場2900u、多目的広場2700u、トイレ34・26u、駐車場1900u、いにしえの丘(観梅園など)7600u、史跡施設2800u、植栽4500u、いこいの森4100u、その他5865u。
 主な構造物は耐震貯水槽10t(地下埋設型)1カ所、臨時ヘリポート2カ所、防災備蓄倉庫1カ所、防災パーゴラ(災害時にテントを取り付ける休憩所)2カ所、常設トイレ2カ所、非常用トイレ(地下埋設型)1カ所、防災四阿2カ所が建設を計画されている。中央部に災害時の避難場所となる広場を置き、公園全体を巡る遊歩道が作られる。環境に配慮したソーラー式照明灯も設置する。同公園は東部、中央部、西部とスペースが分かれそれぞれ高低差があるため、東部と中央部間で約50m、中央部と西部で約20mの階段を設置する。
 同事業は防衛施設周辺民生安定整備事業補助の交付が決定している。工事は2017・18年度の2カ年を予定、総工事費は4億5000万円を見込んでおり、補助率は3分の2となる。合計事業費は8億9571万2000円としているが、担当課では圧縮に努めて7億円強に抑える考え。今回の事業とは別に周辺町道の改良も行い、高崎渋川線バイパスや公園南側を走る榛名東麓広域農道とのアクセス性を向上させる。
 前方後円墳跡も避難広場の1つとする。同地域にある大藪遺跡で調査したが、遺構・遺物ともに検出されなかった。同公園整備後は、住民1人あたりの公園面積4・06uから5・95uに達し、都市公園法施行令で定める標準目標10u以上に近づく。