建通新聞社(神奈川)
2013/10/23
【神奈川】鎌倉市 新たなごみ焼却場施設 建設候補地、施設規模などの基本計画策定へ 公募型プロポーザルで基本計画案の委託先選定
鎌倉市は、新たなごみ焼却場施設建設に向けて、建設候補地の選定、施設規模の検討などを内容とする基本計画を策定する。基本計画案の委託先選定で、公募型プロポーザルを実施。11月5日まで環境施設課で参加申し込みを受け付ける。
11月7日までに参加者選考の結果を通知。8日から15日まで提案書などの提出を受け付け、プレゼンテーションを経て、12月9日までに選考結果を通知する。
プロポーザルへの参加資格は、@鎌倉市競争入札参加資格名簿で「コンサル」の営業種目「廃棄物」または「建設環境」に登録されているA国、地方公共団体、一部事務組合の発注する廃棄物処理施設の施設基本計画策定のコンサル業務の受託実績がある−など。
1次審査は、実績、予定技術者の資格・専門技術力などで行い、提案書の提出者を決定。2次審査は、業務の実施方法、業務遂行における工夫点、ヒアリング、提案価格(基準価格698万2500円)などを評価する。
委託業務は、市が建設を計画している新ごみ焼却施設について、必要な事項を検討し、鎌倉市ごみ焼却施設基本計画案を作成。また、建設候補地選定の基礎資料を作成。鎌倉市のごみの再生利用を検討する。検討組織の運営も担当する。事業費限度額は997万5000円(税込み)。履行期間は、契約締結日から15年3月30日まで。
基本計画案には、@施設機能A焼却施設の種類(燃焼方式・溶融など)B民間活力の導入を含めた事業方式の検討C事業計画スケジュールD概算費用−などを盛り込む。
鎌倉市では、名越クリーンセンターと今泉クリーンセンターの2施設でごみ焼却処理を行っている。しかし、老朽化が進む今泉クリーンセンターは14度で焼却を停止する予定。残る名越クリーンセンターは焼却施設基幹的設備改良を実施し、おおむね10年間を目標に安定したごみ処理を図る。
新たなごみ処理施設建設は、将来にわたり安定したごみ処理を行うために計画。本年6月には「鎌倉市ごみ焼却施設基本構想」を策定した。
基本構想では、事業主体は市単独と、逗子市との広域化を想定。単独の場合の処理規模は日量100d(同50d×2炉)、広域化の場合は日量120d(同60d×2炉)。
本体と付帯工事(土地造成、搬入道路工事費など)の概算費を50〜60億円と推定。建設候補地は約1万〜1万2000平方b程度の敷地面積で、コンパクトな施設を検討していく。建設地の状態や周辺環境によっては、さらに数億〜十数億円以上の費用発生を見込む。
事業スケジュールは、15〜18年度に基本設計などをまとめ、19〜20年度に事業者選定作業を進めるとともに都市計画決定手続きを行う。事業者は21年度に決定、22〜24年度に工事を行い、目標とする稼働開始時期を名越クリーンセンターの延命期間が終了する25年度に据えている。
基本構想策定業務は三水コンサルタント(横浜市西区)が担当した。