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建通新聞社
2013/10/22

【大阪】近畿ブロック会議/中長期的ビジョン明示を

全国建設業協会(全建、淺沼健一会長)と国土交通省が共催する2013年度近畿ブロック会議が10月18日に和歌山市内で開かれ、「建設業の積極的かつ効果的な広報活動の推進と人材確保に向けた施策支援」などをテーマに意見を交わした。
 冒頭、池内幸司近畿地方整備局長は「建設業はわれわれにとって重要なパートナーであり、国民の命と暮らしを守る大事な産業だ。技能労働者の高齢化、若年入職者の減少など課題は多いが、打開する最後のチャンスと捉え、行政と元請け、下請けが一体となりさまざまな施策に取り組みたい」とあいさつ。
 淺沼会長は「公共投資額が盛り込まれた中長期的なビジョンを国が示してくれれば、建設会社も安心して人材を確保し、技術・技能の伝承につなげることができる。東京五輪を通過点に2025年の日本のあるべき姿を描き、国土づくりの展望を若者に示しながら建設産業の役割を伝えていきたい」と述べた。
 協会側は、▽広報活動の推進と人材確保に向けた施策支援▽地元中小建設業者への受注機会の確保▽公共事業予算の確保・拡大と社会資本整備の計画的推進▽防災・減災対策の早急な推進▽工事発注の平準化▽公共工事における提出書類の簡素化と円滑な連携▽維持補修の拡充−などについて提案・要望。
 大阪建設業協会の蔦田守弘会長は「建設業界は現場見学会や写真コンクールなどによるイメージアップ策に取り組んでいるが、それだけでは限界。不眠不休で復旧工事を遂げても一般市民だけでなく地方自治体や民間発注者にも理解されていない状況だ」と述べるとともに「収入アップだけでは若者は業界に入ってこない。夢のある産業であることを伝えるためにも、国として中長期的な社会資本整備のグランドデザインを自信を持って示してほしい」と強調。
 さらに、国の強いリーダーシップにより、設計労務単価の引き上げが民間工事にも水平展開されるよう求めた。
 これに対し、土地・建設産業局建設市場整備課労働資材対策室の千葉信義室長は「建設業の役割が一般市民に伝わっていないことに歯がゆさを感じている。今夏には建設産業戦略的広報推進協議会を立ち上げており、生きたメッセージを届けるよう努める」と答えた。