日本工業経済新聞社(群馬)
2013/10/16
【群馬】県中之条土木、146号古森2期工区を年度末
県中之条土木事務所は、長野原町古森地内で進めている国道146号古森2期工区の線形改良事業で、本年度末にも初弾工事の発注を目指している。用地交渉を進行させているが地権者はおおむね理解を示しており、工事箇所は羽根尾側の現道との分岐部で補強土工事が最大L100m程度となる見込みだ。
古森2期工区は、社会資本総合交付金(市街地整備)事業として本年度からスタート。昨年度に改良事業を完了した第1期工区の羽根尾交差点寄りで、ヘアピンカーブ北側半分のL300m区間を対象としカーブを外側に広げる線形改良と拡幅を行う。事業期間は2〜3カ年を予定し総事業費は2億3000万円を見込んでいる。冨永調査事務所(高崎市)が測量、設計・地質調査、用地測量を担当した。
線形改良では現道部から北側の農地方向へ新たなルートを取ることになり、幅員は5・5〜7m(歩道なし)を確保する。工事は北側から進行すると見られ、現場発生土と補強材を混合させた補強土工法で盛り土を行い、道路用地を整備する。来年度以降に路盤工から表層工までを仕上げる。
同事務所が地元に事業の説明を行ったところ反対もなく、交渉を進めて用地を確保し本年度内に工事発注したい考えでいる。一部地権者で土地所有権の相続登記などが見込まれるため、年度末ころになりそう。
古森1期工区は、ヘアピンカーブ南側とさらに南にあるカーブ計L350mで、法面掘削工を実施して用地を造成しカーブを緩く切り替えた。部分的に片側へ歩道も設置しており、事業期間は2010〜12年度までを要しおよそ1億7000万円を投入した。国道144号との羽根尾交差点から北軽井沢方向へ進み、一級河川吾妻川に架かる浜岩橋を過ぎてL400mほど行ったところに急カーブは、斜面に雑木が茂り薄暗いため冬期は路面凍結に見舞われる。また狭隘であるため大型車のすれ違いが困難で、乗用車同士の小さな接触事故も多発している。
同事務所では第2期工区以北の浜岩橋まで今後整備を目指していく考え。長野原町中心部と別荘地の北軽井沢を結ぶ重要な観光ルートであり、地域から安全なアクセスを求める声が上がっている。