静岡県は、建設産業再生支援事業の新分野進出支援で、補助対象に県内建設業者4社を決めた。4社は、遠州工務店(袋井市)、倉石(掛川市)、静寿工業(静岡市清水区)、東豆土木(熱海市)で、緑茶販売、農業、農業の園芸・農業サービス業への進出を計画しており、県の補助金を利用して事業化の可能性を探る。
「建設産業再生支援事業」は、県建設産業ビジョンに基づく取り組みの一環で、県内の建設企業が技術と経営に優れた永続的な経営体(ビジネス経営体)として発展することを目的に2012年度に創設。12年度は2社を交付決定した。13年度は4社で倍増した。「新分野進出支援」では、販路開拓や人材養成に要する費用の2分の1(上限50万円)を県が補助する。
4社の計画は、12年度に続き申請した遠州工務店が卸販・小売業(北海道・東京への緑茶販売)、倉石が農業の園芸サービス業(民家の主に高木に絞った庭木伐採)、静寿工業が農業の農業サービス業(農家の草刈り、収穫作業などの支援業務)、東豆土木が農業(熱海という土地柄で地中海を想起させる農作物栽培)。
県では、「建設業のための新分野進出セミナー」を静岡県建設業協会に委託して開催している。担当者は「セミナー参加者の意識は高く、今回の支援企業の増加につながったのではないか」と話す。11月27日には「経営力強化セミナー」(県建協に委託)を開催する予定。
また、合併支援事業については14年2月28日まで引き続き募集を行っている。
(2013/10/16)
建通新聞社 静岡支社