建通新聞社四国
2013/10/15
【徳島】徳島市がモラレス館を建替え
眉山を観光資源として活用する方法を検討している徳島市は、2014年度から山頂にある「モラエス館」の建て替えや「展望施設」の改修などの計画づくりに着手する見通しだ。このほど「眉山魅力アップ計画策定委員会」(委員長・近藤宏章市観光協会長)が、これらを盛り込んだ計画素案をまとめた。
観光振興の観点から眉山ロープウエイの利用客数の伸び悩みの解消を図るのが狙い。そのためにも観光客が長時間山頂に滞在できる環境づくりが求められるほか、眉山からJR徳島駅前までの活性化も喫緊の課題となっていることから、眉山山頂からJR徳島駅前までの直線的区域をシンボルゾーンと位置付け、一体的に魅力のある賑わいづくり(観光振興を主体としたまちづくり)を図ることにした。
策定委員会では、短期的・中長期的な視野に立ち、ハード・ソフトの両面から計画策定を進めてきた。モラエス館の建て替えと展望施設の改修は、素案の中で短期的な計画に位置付けられており、正式に盛り込まれれば、市が取り組む事業として14年度から3年程度で整備することになる。
モラエス館は、当初ロープウエーの駅舎として1957年に建てられた施設。規模は鉄筋コンクリート造3階建て(地上2階建て)延べ約150平方b。現在、地上1〜2階部分がモラエス館として利用されている。老朽化が進んでおり、今回改築し、より集客力のある観光施設として再生する計画。
一方、展望施設は85年に建築した2階建ての建物。1階にレストラン、2階に展望スペースを配しているが、改修により、観光客がより長時間眺望を楽しめる施設として再生する計画。素案にはほかに、シンボルゾーン周辺を歩行者天国とし、イベントを開催することなども盛り込んでいる。2014年度からスタートし、中間年を18年(平成30年)とし、23年度を目標年次として取り組むことにしている。
計画について、今後は、10月末か11月早々にも開かれる策定委員会で最終案を決定し、12月議会で報告・意見集約する方針。一方で、並行してパブリックコメントの手続きも進める。順調なら年度末までの計画策定を目指す。