建通新聞社四国
2013/10/04
【香川】稼働期間を2032年までに短縮
高松市は、川部町にある西部クリーンセンターの稼働期間を2032年度までに短縮する。長寿命化計画では、施設の更新や改修などを図って38年度までの稼働を予定していた。
また、施設の長寿命化においてはダイオキシン対策や二酸化炭素の排出抑制を徹底する。
これら稼働期間の短縮化や施設の長寿命化整備方針は、地元の意向などを踏まえて大西秀人市長が9月定例議会で表明した。担当課では、市長方針を受けて長寿命化による施設の延命化を行うだけでなく、環境性能に優れた施設に改良していく。
同施設の長寿命化について、焼却施設は更新および改修の設計に14年度着手し、15年度から17年度にかけて集中施工を行う。
破砕施設は15年度に設計、17年度に大規模な工事を行うほか、機器の耐用年数に応じて分散施工する計画。
同センターの焼却施設は1988年に稼働を開始。市内で排出されるゴミ焼却量は年間約12万d。そのうち、同センターでは半分の約6万トン、残り約6万トンは塩江町にある南部クリーンセンターで焼却している。
西部クリーンセンターは焼却施設と破砕施設からなり、焼却施設の処理能力は日量280d(140dの焼却炉が2基)、破砕施設は5時間当たり100dを処理する。
長寿命化計画で策定した西部クリーンセンターの主な工事は、焼却施設は、▽空冷板れんがの増設により高温の焼却、ボイラ回収熱量増加▽背圧式タービンを復水式タービンに更新することで発電量を増加(毎時1400`hから2100`h)▽送風機など電動機のインバータ化により消費電力削減・省エネ化▽高効率電動機への更新で消費電力の削減・省エネ化▽電気集じん機をバグフィルターに更新し、ばいじん濃度やダイオキシン類の低減など公害防止性能向上―など。
事業費として約83億8000万円を想定(点検補修費含む)。
破砕施設は、▽耐用年数に達した機器の更新(受け入れ供給設備、破砕設備、選別設備)▽搬送ラインの更新・電気系統の更新(搬送設備、電気設備)▽公害防止設備の更新(脱臭設備、集じん設備)▽可燃ガス検知機器などの更新(可燃ガス検知器、酸素濃度分析計など)―。事業費として約20億4000万円を想定(点検補修費含む)。