日本工業経済新聞社(群馬)
2013/10/03
【群馬】180人が無事故無災害誓う
建設業労働災害防止協会群馬県支部高崎分会(関口功分会長)は2日、ホワイトイン高崎で労働災害防止大会を開催した。当日はおよそ180人を動員し、労働災害の撲滅と無事故無災害の達成を誓った。
過去の建設労働災害での物故者に対して黙祷を捧げた後、関口分会長は「東日本大震災から2年半が経過したが、復興への道のりは長く険しい。最近は予測不可能な災害がいつ起こるかわからないような状況だ。本年度は景気対策の一環で公共事業費が増加するなど、久々に明るい兆しが見えているが、作業員の高齢化や資機材の高騰など不安材料もある。これから年末、年度末に向かって各現場が繁忙期を迎える。この大会を契機に、健康管理を怠らず達成感のある仕事をしていただきたい」とあいさつした。
来賓として駆けつけた原田寛・高崎労働基準監督署長は「皆さまの日ごろの活動に感謝したい。最近の建設業における労災状況は、県内・管内ともに減少しているが、ことしは残念ながら前年同期と比べて大幅に増加している。安全な工事の完成をお願いしたい」と述べた。富岡賢治高崎市長は「これから高崎では事業量が増えてくる。新斎場をはじめとして、新体育館や第二の音楽ホール、コマーシャルゾーンの建物のほか、競馬場跡地では県が展示場をつくる。駅西口にはイオンモールが進出し、雇用は1000人を確保するという話で進んでいる。事業量が増えても労災が増えないようお願いしたい」と呼びかけた。前橋康裕・県高崎土木事務所長は「土木事務所では皆さまと連携して安全パトロールや研修会といった活動を今後も推し進めていく。皆さまが一丸となって労災撲滅に尽力してほしい」と話した。
大会では、高崎市防災安全課の石原正人課長補佐を講師に招いて「高崎市の防災」と題した講演が行われた。石原課長補佐は「災害が起きる前にできることはやっておいてほしい」と注意を促した。
その後、同分会役員の廣神孝俊氏が「起こり得るすべての危険を事前に察知するよう、全員でリスクアセスメントに取り組み、安全管理をしっかりと行い『基本に返って取り組む安全 全員参加でリスクの低減』をスローガンに一致団結し、社会資本の充実、地域社会の発展に寄与するとともに、この無災害が自社の繁栄につながることを信じて、意欲的に災害防止活動を展開していく必要がある。大会参加の皆さまとともに誓い、この成果の実現に向けてまい進することをここに宣言する」と力強く読み上げ、参加者全員が労災撲滅、無事故無災害を誓った。
また、これまでの安全パトロール活動などに多大な貢献があったとして橋基治氏(橋建設代表取締役)、信澤卓氏(信澤工業代表取締役)、四十山満紀氏(四十山土建代表取締役)、織茂好明氏(関東土建代表取締役)−の4氏に表彰状が授与された。前分会長の橋氏には感謝状も贈呈された。