静岡県は、7月15日に屋内天井材の一部が落下した静岡県富士水泳場(富士市大渕)の安全対策事業として、復旧工事の設計に着手する。このため、9月補正予算案に2460万円を追加計上した。
県富士水泳場は、2002年3月に竣工した施設。天井材が落下した部分は、屋内プールのほぼ中央に位置する5b×60bの約300平方b。その後、施設施工者の調査で落下部以外にたわみのある箇所が9カ所見付かった。8月上旬には、原因解明のため国土交通省が現地調査を行ったことから、現在はその調査・分析結果を待っているところ。
現場では、2次被害の恐れやプールなどへの被害拡大を防ぐため応急対策を9月〜11月の間で進めている。
天井の復旧・安全対策の設計は、国交省の調査結果を反映し、天井の撤去箇所や復旧工法を決める。
スケジュールは、予算成立後の10月〜11月に設計を委託し、12月〜14年3月までの期間で進める予定。復旧工事については、14年度の4月〜7月に契約手続きを行い、工事は14年10月〜15年8月、9月の供用開始を目指す。
担当の教育委員会では、国交省の調査結果による原因究明を待っている段階ではあるが「設計については、(業者選定時に)復旧方法などについてアイデアを求める形で行うことも考えている。また、今後の天井施設の点検方法などについても検討していかなくてはいけない」としている。
(2013/9/30)
建通新聞社 静岡支社