静岡県は、第4次地震被害想定と地震・津波対策アクションプログラム2013を踏まえ、13年度から3年間に緊急・重点的に行う市町の地震・津波対策を支援する「緊急地震・津波対策交付金」制度を創設する。現行の大規模地震対策等総合支援事業費補助金のメニューに、新たに追加した「津波避難ビル等の対津波安全性調査」など4項目を支援の対象とする。
大規模地震対策等総合支援事業費補助金は、市町が行う公共施設等緊急耐震化促進事業、地域総合防災推進事業に対して助成している。48項目を補助対象事業とし、県は13年度当初予算に27億円を計上した。
新たな交付金制度の創設に向けて県は、9月補正予算案に事業費92億円を盛り込んだ。これにより県は、市町計画額を踏まえて3年間分を一括配分する。市町は基金を設置することで対応する。
対象事業は、第4次想定の公表日(6月27日)以降に着手する事業で、13年度または14年度にスタートし、15年度に完了するもの。
支援メニューは、従来の項目に@津波避難ビル等の対津波安全性調査(補助率2分の1)A市町営漁港堤防の整備事前調査(同10分の9)B第4次地震被害想定を踏まえた新たな防災訓練(同2分の1)Cハザードマップの作成(同2分の1)−の4項目を追加して拡充する。
また、発災時、発災直後に命に関わるもの、重点的に進める必要がある事業として、@津波関連事業A屋内の安全対策事業B救護所・仮設救護病院等整備事業C自主防災組織・消防団等用防災資機材整備事業−を対象に、補助率を「3分の1」から「2分の1」に引き上げるとともに、限度額を撤廃する。
(2013/9/27)
建通新聞社 静岡支社