北海道建設新聞社
2013/09/26
【北海道】駆け込み需要で戸建て増、貸家は減少−道銀が住宅着工見通し
北海道銀行は、2013年度の道内の新設住宅着工戸数に関する独自の見通しをまとめ、毎月発行している「調査ニュース」の最新号(10月号)に盛り込んだ。消費税率引き上げをにらんだ駆け込み的な着工が戸建て住宅を中心に増えるものの、貸家の着工が減少基調にあることから、全体としては前年度をわずかに上回る程度にとどまるとみている。
13年度の新設住宅着工戸数について道銀は、前年度比2.7%増の3万6480戸になると予測。持ち家が15.5%増の1万3918戸、貸家が6.1%減の1万7744戸、分譲住宅が5.1%増の4613戸の内訳で、貸家以外は増加を見込む。分譲住宅のうち、マンションは2.8%増の2505戸に増えるとしている。
貸家の減少は、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の建設がピークを過ぎたことに伴う。サ高住の建設は今後も一定程度続く見通しだが、前年度のような勢いはもはやない。この結果、持ち家や分譲住宅の着工が来春に予定される消費税率引き上げを前に相当程度進むものの、全体としては前年度をわずかに上回る規模に落ち着くと分析する。
道内の新設住宅着工戸数は、リーマンショックの影響が強く表れた09年度を境に少しずつ回復している。13年度は、前年度比微増ながら過去5カ年では最多の戸数となる見通しで、名目の住宅投資額は前年度比8%増の5240億円に上ることが見込まれる。