日本工業経済新聞社(群馬)
2013/09/19
【群馬】県中之条土木、353号駒岩工区で3工事
県中之条土木事務所は中之条町四万地内で進める国道353号駒岩拡幅事業で、10〜11月に3期工区の最終工事となる道路改良工事を条件付き一般競争入札で2件、指名競争入札で1件発注する。工事は来年度に繰り越して進められ、1987年から進めてきた駒岩拡幅事業が完了を迎える。
L700mの道路改良工事を3分割して発注する。地形急峻区間にあたり、一級河川四万川方向へ補強土壁を整備し拡幅する。今回は昨年度に補強土壁工事を発注した箇所L200mの上段を含むL700mで路床から舗装まで行う。3分離させ、工事規模は大きい2工事を条件付き一般競争入札、比較的小さい1工事を指名競争入札で執行する。今回対象区間の道路幅員は8mで歩道は設置しない。設計は技研測量設計(前橋市)が担当した。
工事は年度を越えて来年度に完了させ、社会資本整備総合交付金事業としては今回の工事で終了する見込みだが、用地交渉中である瀬戸橋南のL200m区間は暫定整備状態で、交渉がまとまれば本格整備に向けて本年度に測量設計と用地補償を実施する。
国道353号は中之条町中心部から四万川に沿って四万温泉街を抜け、四万川ダムに達する道路。駒岩拡幅はL5000mを対象に1987年から開始。総事業費には約61・5億円を見込んでおり、W6mからW8mへと拡幅し、歩道設置箇所は10mの幅員を確保するため進められてきた。5000mは3つに分離し、1期工区L1660mは96年度、2期工区L1520mは2001年度に終了している。
駒岩橋から瀬戸橋までの3期工区L1820mは秋鹿工区と呼称し、01年度から開始。急峻な地形であり山側の上部は掘削すると落石のおそれがあるため、谷側へ盛土して拡幅を進めてきたところ。
四万温泉への観光道路として温泉地へほぼ唯一のアクセスルートとなっているほか、観光への影響を考慮し全面通行止めによる工事はできず、また歩道がなく車道も狭いため、自動車と歩行者が安心して通行できるよう地元から整備を求める声が上がっていた。