協同組合島田建友会(山本利彦理事長)は、島田警察署と停電により信号機が滅灯した場合に発動発電機を貸し出す協定を結び、11日に同署で調印式を行った。
災害などで信号機が停電した場合、同会が発電機を提供し、早期に現場復旧を図る内容。県内警察署では初めての試み。
調印式には山本理事長はじめ理事15人が出席。萩原諭署長と山本理事長が協定書を交わした。
萩原署長は、「地震時だけでなく、ゲリラ豪雨や台風などで停電が多く発生しており、非常にうれしく思う。事故防止、交通の確保のため協力して実効性あるものにしていきたい」とあいさつした。山本理事長は「地域に貢献していきたい」と話した。
同署館内の信号機のうち55カ所には発電機接続用電源箱が設置され応急復旧できる。同会では、会員を6地区に分けて責任会社を置き、警察からの連絡で発電機とケーブルを現場に配達する。電源切り替えは警察官が行い、停電復旧後に発電機を回収する。
2012年は台風による長時間停電が2回、架線に障害物が掛かるなど短時間のものはたびたびあったという。
信号機の応急復旧は、円滑な交通確保だけでなく、手信号する人手を他に振り向けることができ、警察にとってメリットが大きいという。警察署が発電機を確保することは予算的に厳しい背景があり、同署では、「協定なくして体制を整えることはできなかった」と話している。
(2013/9/13)
建通新聞社 静岡支社