日本工業経済新聞社(茨城)
2013/09/13
【茨城】水戸市民会館の移転改築 中心市街地が最善 候補地5カ所
水戸市の高橋靖市長は12日の市議会定例会で、市民会館(中央1―4―1)の移転改築について、「中心市街地への立地が最善」との見解を示した。渡辺政明議員の代表質問に対しての答弁。現時点での候補地として泉町1丁目北地区、南町自由広場周辺、旧ダイエー跡地周辺、旧リヴィン跡地、大町地区を挙げ、さまざまな角度からさらなる検討を進め、「整備方針の早期決定を目指す」と話した。
市民会館は、隣接する本庁舎と同時期の1972年に竣工。規模はRC造(一部S造)4階建て延べ床面積7497・92u。東日本大震災後、本庁舎が使用できなくなったため、館内に市役所の各機能が移転している。
轄設計事務所(水戸市千波町)で耐震診断を実施したところ、Is値は0・12から4・27と判定された。特にホール部分の数値が低く、1階のY方向(東西方向)で0・3未満となった。
すでに本庁舎を現在地に建て替える方針を示していることもあり、高橋市長は3月議会で市民会館の移転改築を表明。ただ、移転先はこれまで明らかにされてこなかった。
今回示された5カ所はいずれも民有地で、面積は5000u〜1万u程度。市長は中心市街地への立地が最善であると判断した理由について、にぎわい創出や経済への波及効果、公共機関の充実、都市中枢機能の集積による都市核の強化、各団体などからの要望などを「総合的に勘案した結果」と述べている。
今後はそれぞれの利活用計画や現況の把握を行い、敷地面積の規模や形状、まちづくりのデザイン、民間駐車場との連携を含めた交通対策など、さまざまな角度から検討し、議会と協議を進めていく。
建て替えにかかる費用は、土地代を除き約42億6700万円と試算している。