建通新聞社(神奈川)
2013/09/12
【神奈川】横浜市 エコリノベーション提案、最優秀賞決定
横浜市建築局と温暖化対策統括本部は、既存住宅のエコリノベーションの企画提案を公募した結果、一戸建て住宅部門の最優秀賞に「K邸」グループ、共同住宅部門で「横浜地所の分譲マンション」グループを選定した。両プランとも省エネ改修に加え、アクティブシニアの住まい方を視野に入れた改修提案が評価された。
それぞれ現場見学会を行いながら改修工事を進め、2014年春の完成後、オープンハウス見学会を開く。13〜14年度の省エネ効果を検証し、環境未来都市づくりの参考にする。
K邸(横浜市緑区)は1977年の完成。規模は木造2階建て延べ100平方b。断熱材や床暖房を導入し吹き抜け部にファンを設置するほか、絵画などを展示するギャラリーを設け、地域交流のパブリックスぺースとする計画。設計は小渡建築設計室(横浜市緑区)、改修工事をカワグチ(横浜市緑区)が担当する。事業協力者は東京ガスと横浜国立大学大学院環境情報研究院。
横浜地所の分譲マンション(横浜市西区)は2001年の完成。占有面積が51平方b。断熱や日射の遮蔽(しゃへい)、通風を工夫し、再流通を見据えた可変性のあるプランとした。高齢者の見守りにもHEMSを活用する。設計はナイス(横浜市鶴見区)、施工はナイスリフォームプラザ(横浜市鶴見区)、事業協力者はナイスコミュニティ(横浜市鶴見区)。
エコリノベーション提案の募集では、太陽光や太陽熱、通風など自然エネルギーの利用やサッシ・壁・天井の断熱性・機密性を向上させること、HEMSなどを利用してエネルギー使用量を見える化し、市の省エネモニターに参加することなどを条件とした。応募は4グループ。最優秀賞に選ばれた2グループには、工事費の3分の1(限度額は一戸建て住宅が300万円、共同住宅が200万円)を補助する。
市では、今プロジェクトを通じ、環境に配慮したまちづくりを一戸単位から街区単位に発展させたい考え。