トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

日本工業経済新聞社(群馬)
2013/09/11

【群馬】総社資料館を移転新築 来年度用買へ 前橋市

 前橋市は、総社町総社地内にある総社資料館の移転新築を計画している。来年度当初予算で事業費が確保できれば、移転先の用地買収を進め、翌2015年度に基本設計・実施設計を作成し、16年度から建設工事に着工するスケジュールを見込んでいる。これは9月市議会の総括質問で鈴木数成議員の質問に答弁したもの。なお、同移転計画は第6次前橋市総合計画の後期実施計画に位置付けられている。

 総社資料館は総社町総社地内にある本間酒店の酒蔵を市が借り受けて改修し、資料館として無料で開放していた施設。しかし、耐震性能を危惧する声が市民から寄せられたことを理由にことし7月1日から休館となっている。
 既存施設は本間酒店の敷地1871u内へ1913年(大正2年)に建設されたW造平屋建て、延べ床面積658u。館内の主な展示品は総社古墳群の写真パネル、山王廃寺跡の出土品や、天狗岩用水に関連する資料やモッコなどの体験用具など。
 市は前橋市における古い歴史や文化財に触れるため歴史散歩道を設けており、この資料館はもともと元総社および総社地区を中心とした散歩道の案内と休憩所を兼ねて設置された。
 移転先の候補地はまだ非公表だが、総社町地内への移転を計画している。来年度に用地買収を実施し、2015年度に基本設計および実施設計、16年度の建設工事を予定している。
 市民の文化財への親しみや理解を深めるため、また、文化財を後世に的確に伝えるため、日本の伝統文化・伝統技術などの一端に触れることのできる場として、歴史学習施設の充実を図ろうというもの。
 10日の市議会総括質問で鈴木数成議員は「休館中の対応はどのようなものを計画しているか。また後期実施計画にも位置付く事業だが、休館となった今、早期着手が望まれるが」との投げかけに対して、市は「敷地の一部へプレハブの資料館を設ける予定で、移転新築についてはできるだけ早く建設に着手したい」と答弁した。