建通新聞社四国
2013/09/10
【徳島】地震対策行動計画を改定へ
徳島県は、「『とくしま―0(ゼロ)作戦』地震対策行動計画」の見直し案をまとめた。昨年12月の南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条例の施行やことし7月の県の南海トラフ巨大地震被害想定(第一次)などの状況変化を踏まえ見直したもので、「特定活断層調査区域・津波災害警戒区域の指定」など27項目を新規に追加したほか、現行の14項目を数値目標の設定や数値の上方修正を行うなどして拡充した。見直し後の取り組み数は379項目となる。今後は9月県議会定例会での意見集約などを踏まえ、議会終了後の早い時期に改定する考えだ。
4日に開かれた県南海トラフ・活断層地震対策行動計画推進委員会(委員長―村上仁士徳島大学名誉教授)の初会合で県が示した。今回の改定では、取り組みの見直し(新規追加・拡充)のほか、同計画の条例(第10条に基づく計画)への関連付け、計画名称の県三連動・活断層地震対策行動計画から県南海トラフ・活断層地震対策行動計画への変更―なども予定しており、行動計画と委員会の位置付けも整理し、今後進捗管理にあたる。
取り組み見直しの主なものは、追加分が▽特定活断層調査区域・津波災害警戒区域の指定(13年度指定)▽深層崩壊対策の推進▽総合地図提供システムの開発・運用(13年度基本システム構築)▽市町における下水道BCPの策定(15年度全14自治体)▽津波区域・活断層地域の地籍調査の推進(16年度129平方`)。
一方、拡充分が▽老朽危険空き家の除去(13〜15年度計100戸※設定)▽福祉避難所の指定(15年度120カ所※上方修正)▽備蓄・輸送計画の策定(13年度策定※設定)▽緊急輸送路の橋梁などの耐震対策の推進(15年度までに法面対策50カ所以上を整備、15年度までに緊急輸送道路上の要対策の橋梁のうち10橋を整備※数値目標修正)―などとなっている。
同計画は、南海トラフ巨大地震と活断層地震に備え、地震防災・減災対策を計画的かつ着実に推進することにより、被害を最小限に抑え「地震に強いとくしま」を実現するため策定。通称を「とくしま―0(ゼロ)作戦」地震対策行動計画と定めた。計画期間は、中・長期的に取り組むべき課題も見据え2006〜20年度まで。特に、11〜15年度までの期間を集中取組期間と位置付け、緊急かつ重点的に地震津波対策を推進している。今後も適時改善を行い、追加、拡充を行っていく。