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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/09/03

【群馬】県渋川土木、下期に上信道で2〜3工事発注

 県渋川土木事務所が担当する上信自動車道整備事業の3つのバイパスのうち、下半期に祖母島〜箱島バイパス工区で法面工と道路改良工を1件ずつ発注、さらに川島バイパス工区でも用地買収の進捗次第で道路改良工1件の発注を考えている。

 上信自動車道は、渋川市の関越自動車道渋川伊香保インターチェンジを起点とし、長野県東御市の上信越自動車道東部湯の丸インターチェンジまで、総延長約80qの広域的ネットワークを形成するための重要路線。地域高規格道路として、群馬県内では国土交通省(高崎河川国道事務所)と群馬県が施行している。
 県渋川土木事務所は渋川市内の金井バイパス(L約1q)、川島バイパス(L約2q)、祖母島〜箱島バイパス(渋川土木担当分L約2q)の3工区(側道市道を含む)を担当する。同事務所管内における事業費ベース進捗率は昨年度末で72%に達している。本年度は昨年度大型補正を含む事業費約26億円を投入する。
 最も事業が進捗している祖母島〜箱島バイパス工区は、今月から来月にかけて法面工1工事と下半期中に道路改良工1工事を発注する。工事規模は現在進むほかの工事にあわせて決定していく。同工区の同事務所担当側には大きな構造物がなく、2016年度開通に向けて順調に進行している。同事務所担当管内の総事業費は約30億円。
 川島バイパス工区は本年度から工事着手し、8月に(仮称)大輪川橋梁の下部工と道路改良工L100mが発注された。大輪川橋梁は橋長64m、幅員10・5m、下部工は逆T式橋台2基、上部工は鋼単純合成細幅箱桁橋。詳細設計はオリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)が作成。早ければ来年度にも上部工に移っていく。同工区では用地買収が進行中で、順調に進めば本年度内に道路改良工1工事を発注する。
 そのほか工区内には(仮称)登沢橋梁(3径間鋼橋、橋長L約100m)、(仮称)上信新幹線跨線橋(鋼橋、L約45m)、下川島インターチェンジなどの構造物を整備する。
 下川島ICは、主要地方道渋川東吾妻線と主要地方道渋川下新田線の下川島交差点の南側で市道と接続する。16年度の供用開始予定で、総事業費は49億円。
 金井バイパス工区は、渋川西バイパス工区(国土交通省施行)との接続部と金島中学校東側で渋川東吾妻線をオーバーパスする。南側の跨道橋は国交省が担当し、土木事務所が受け持つことになる北側の(仮称)渋川跨道橋はL68m、W10・5mの鋼単純PC床版箱桁橋。金井バイパス工区は用地買収と埋蔵文化財調査が進行中。昨年9月に群馬県埋蔵文化財調査事業団が金井東裏遺跡の埋蔵文化財の発掘調査を開始したところ、11月に甲着装人骨が発見され、その後も貴重な遺跡の発掘が続いていることから、工事着手が見通せない状況。総事業費約37億円を見込む。
 川島から金井にかけての一帯は、けい石層が広がり、昨年度に軟弱地盤対策検討業務を建設技術研究所(東京都中央区)へ委託。同区間では盛土により道路を新設していくが、強度を確保するため盛土補強土工法を採用。補強マットを用いて荷重の分散を図る。