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建通新聞社四国
2013/09/03

【香川】実態に即した単価設定を

 香川県建設業協会(森田紘一会長)と国土交通省四国地方整備局(三浦真紀局長)との意見交換会(写真)が8月28日に高松市内で開かれ、総合評価方式の運用や設計単価の見直しなどについて意見を交わした。
 四国地方整備局からは三浦局長をはじめ、各部長ら幹部が出席。協会から森田会長のほか副会長、理事ら役員が出席した。協会は▽必要な公共施設の整備と地元建設企業の受注確保▽「四国地震防災戦略における道路啓開・復旧オぺレーション計画」に対応する整備▽総合評価方式の運用▽設計単価の見直し▽歩掛りの改善▽施工パッケージ型積算方式▽電動車椅子の通行できる歩道の整備―について意見書にまとめ、同局に要望した。
 指名競争入札の採用の検討を含む地元建設企業の受注確保で同局は、東北・北陸地方整備局で指名競争入札が復活した現状を説明した上で、「発注件数に対する効率化の観点や他地整の動向を見ながら、今後同局での採用を検討する」と回答した。
 また、総合評価方式の運用で技術提案が同じ内容なのに、発注機関により評価が異なる現状から、協会では国で一定の評価方法・内容の指針を確立し市町を指導するよう求めたのに対し、同局では「四国地方公共工事品質確保推進協議会を通じ議論し、問題提起していく」と答えるにとどめた。
 設計単価の見直しについて、協会は単価が実態に即しておらず、現場や会社経営で苦慮している現状を訴え、規模の大小により変化する単価設定に規模要件を入れるよう要望。これに対し同局は、小規模な工事は現場や適用条件などを確認し、必要な場合に見積もりをとる対応を説明。「地方公共団体に対しては協議会などを通じて問題提起する」などと回答し、対応に理解を求めた。
 このほか協会では現場の実態に即していない歩掛りの改善のほか、積算業務の効率化を図る目的の施工パッケージ型積算方式について、現場が複雑化し現場技術者の負担につながるとして、従来の積み上げによる積算方式に変更するよう求めた。同局では施工パッケージ型が受発注者で合意した単価に、応札者から提出された工事費内訳書の単価を活用する積算方式と説明した上で、「よりよい積算方式とするために、課題を共有していく」と答えた。