建通新聞社四国
2013/08/30
【愛媛】愛宕山配水池、菱和設計コンサルで設計
西予市は、野村町上水道愛宕山配水池更新事業の実施設計を菱和設計コンサルタント西予営業所(西予市)に委託した。タンクの老朽化による更新で、ステンレスタンクにする。合わせて地質調査も行う。
基本設計は2011年に施工方法、場所を策定。第1配水池のタンク2個(4池、514d)を取り壊して、同敷地に1220dのタンク施設を新設する。
タンクの材質は耐震性に優れたステンレスを予定。中は2槽に分かれ、連絡管でつなげる。緊急遮断弁を設け、地震発生時には弁が作動し、半分の610dをタンク内に溜めることができる。
災害時に給水車で運べるようにするほか、消火や非常水用に利用するなどライフラインとなる給水を確保する。
タンクの形状は長方形で、約半分を埋め込む。電気計装関係や構内配管もステンレスの溶接工を採用する。総事業費は素材価格の高騰により、計画よりさらに上昇する可能性もある。
その他、設置場所の岩盤など基礎の地質も調査し、地盤改良が必要かどうかも調べる。
第1配水池は1957年と63年のタンクで、埋め込み式。防水工事のデータはあるが、災害時にはタンクの倒壊による流水で断水になる可能性がある。
同敷地にもう1個ある第2配水池はタンク一つ(2池、573d)で、71年竣工。更新中は予備配水池として、給水区域に給水する。
最大給水量や浄水場から送られてくる分、消化水量を見込んで、更新後も配管の様子を見るため併用を検討している。
実施設計を基にまず、利用のピークを過ぎる14年度秋口以降に第1配水池を取り壊す。工事は14年度から2〜3カ年とし、早くて15年度末の通水を目指す。
現在、愛宕山排水池タンクの給水区域は給水人口2625人。町内5700人の約46%をカバーしている。更新工事が完成すれば、第1の容量だけで現在比20%増の配水池になる。