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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/08/28

【群馬】高崎市都市集客施設基本計画がまとまる

 高崎市は28日、市議会都市集客施設調査特別委員会に「都市集客施設基本計画」がまとまったことを報告した。都市集客施設整備市民懇談会などから出された意見を踏まえ、小音楽ホールの座席数などを従来の計画案から増やした。今後、本年度内に東エリアの音楽ホールゾーンで基本設計に着手し、2015年度の着工を目指す。設計業者はプロポーザル方式で選定を進めていく。

 都市集客施設は、栄町駐車場や中央体育館、日本中央バス、ビックカメラ、高崎年金事務所がある栄町の約2万1000uの敷地に建設する。施設配置は既存道路を挟んで東西2つのエリアに別棟で整備する。東エリアは音楽ホールゾーン(高崎文化芸術センター)とし、市が整備を行う。概算面積は2万5000uで、本年度内にプロポーザル方式で設計業者を選定し基本設計に着手、15年度の工事着手を目指す。設計は本年度内に作業を開始することまでは決まっているが、具体的なスケジュールやプロポーザルの要項などは現在検討している段階としている。
 一方の西エリアはビジネスゾーンと位置付け、商業施設やオフィスなどを誘致する。ビジネスゾーンは建物を共同化することで土地の高度利用を図ることができる再開発事業によって整備する。今後、再開発組合を発足させ、その中で協議を重ね機能や規模を決定していく。現段階での概算面積は9万8000〜12万uを見込む。工事着手は東エリアの着工から1年後となる16年度を目指す。
 東西エリアは別の建物として整備していくが、建物の意匠などで一体性を持たせるため、設計段階で十分な調整を講じていく。一体的な利用を促進するため、道路上空通路の設置などにも積極的に取り組む。また、再生可能エネルギーなどを活用するとともに災害に強い施設とし、ゲリラ豪雨や都市型水害などの対応を行える施設とする。
 最終的な基本計画では、音楽ホールゾーンのメーン音楽ホールについて、従来の1800〜2000名収容としていたところを、2000名収容とした。従前の案の中で「オペラハウスを思わせる馬蹄型の3階バルコニー形式」としていた文言を削除し、形式は限定せずに高機能な多目的ホールを目指していく。小ホールについては小音楽ホールと改め、音楽専用であることを強調し、従前の250〜300としていた固定式座席数も400へと増やす。
 東西両エリアを合計した施設全体の概算整備費は370〜430億円を見込み、うち市有施設となる東エリアの音楽ホールゾーンと西エリアのパブリックゾーン、駐車場の整備費合計は190〜210億円と試算。西エリアのビジネスゾーン内の民間施設については、関係地権者や参入する民間事業者の協議により規模が決まるが、現段階では180〜220億円と想定している。