日本工業経済新聞社(群馬)
2013/08/23
【群馬】太陽光発電事業で9月議会後に公募開始 前橋市
前橋市は、(仮称)まえばし荻窪町・粕川町大規模太陽光発電事業で、9月定例市議会で20年間のリース契約料(9億円)を補正したのち、公募型プロポーザル方式で事業者の募集を開始する。荻窪町と粕川町の2カ所まとめて20年間の一括包括リースを予定し、年間1500kWの発電能力を有す施設整備を計画している。
(仮称)まえばし荻窪町・粕川町中之沢大規模太陽光発電事業は、地球温暖化対策の促進や産業振興と雇用の促進、災害時におけるバックアップエネルギー対策のほか、日照率が高い地域特性を活かした新エネルギーの取り組みが主な事業目的。
今回の設置計画は、2カ所で年間1500kWを発電するもの。売電価格は37・8円/kWhとし、初年度の年間売電価格は約5953万円と試算。契約方法は売電収入の範囲内で施設全体のメンテナンスや維持管理一式を含めた包括リース契約とし、固定買取20年間の年間リース支払額は4500万円。契約期間は2014年9月1日から34年8月31日まで。
市は9月市議会での承認を得たのち、早期に公募を開始し11月中の契約締結を視野に入れている。本年度内に電気事業者への接続契約と設備認定の申請を行って、14年8月までに設置工事を完了させるスケジュール。
契約業務内容は、メガソーラー施設の設計施工および工事監理一式、電力会社や関係機関との協議および申請一式、設備機器の法的点検などの点検業務や部品交換などのメンテナンスがあるほか、施設全体の維持管理や包括的施設のリース業務などとなる。
2カ所のうち1カ所は荻窪町地内の荻窪最終処分場の最終埋立地(埋立済み)。荻窪公園の最終処分場は将来的に公園整備の計画があるが、現在は低濃度のガスが発生し、処分場としての用途解除ができないため、公園整備へ踏み切れない状況。ガスの発生状況は危険性がなく当面の間は太陽光発電設備の設置で土地の有効利用を図ろうと約1万8500u(雑種地)を選定した。同地へ設置するパネル出力は1000kW以上とする。
一方、粕川町中之沢地内への太陽光設置は、12年度に2回の公募を行ったがいずれも応募者がなく、今回荻窪町とセットで再度の公募となる。同地は前橋中之沢野球場跡地で有効面積は宅地約7500u。同地への発電設備はパネル出力500kW以上とする。