建通新聞社四国
2013/08/23
【愛媛】松山市下水道、5カ年で324.6億円
松山市は、2013年度から5カ年で324億6000万円をかけて下水道整備の推進を図る。整備目標は約60%の普及率を17年度末には63%を目指す他、重要な幹線の耐震化の推進や浸水対策としてポンプ場の建設、雨水幹線の整備、老朽設備の更新などを行う。
13年度から17年度までを期間とする今後5カ年の下水道整備は、「第11次松山市下水道整備5カ年計画」として取りまとめており、12年度までの第10次計画では普及の向上、浸水対策の強化、経営の健全化を重点目標としていたが、第11次では新たに耐震化の推進、長寿命化の推進、資源の有効利用の3項目を追加している。
期間内に整備を計画している浸水対策では、01年6月の梅雨前線豪雨で甚大な被害が発生した市内10地区(重点地区)のうち、整備未完了地区の和泉、中須賀、古三津地区において引き続きポンプ場の建設や雨水幹線の整備を推進し、和泉地区は15年度、中須賀と古三津地区は14年度に整備完了する。重点地区以外の北条地区では16年度から、堀江地区は14年度から17年度、南江戸地区は11年度から19年度、和泉北地区は09年度から15年度、空港通り地区は10年度から19年度、和泉・古川地区は14年度から、東山地区は15年度から、市内中心地区は15年度から、それぞれ浸水被害に向けた整備を進める。
管渠の耐震化では、1997年度以前に敷設された重要な幹線などの耐震化に取り組むとともに、緊急輸送路内に設置されたマンホールの液状化時浮上防止対策を実施する。
古い施設の耐震性能調査では、耐震2次診断を中央浄化センターでは13・14年度、西部浄化センターは14・15年度、北条浄化センターは14年度、保免第1・保免第2・垣生・清水・浅海のポンプ場は14年度、中須賀第1・勝岡・和気第1のポンプ場は15年度に実施する。
耐震化工事は中央浄化センターは13・14年度、西部浄化センターは14・15年度、保免第2と清水ポンプ場は14年度、北条第1と北条第2ポンプ場は15年度に実施する。
水質保全への取り組みでは、西部浄化センターに高度処理方式の2池目の建設に13年度から15年度で取り組み、1系列目については15年度からの設備更新に合わせて高度処理方式を導入する。2池目の概要は処理方式がステップ流入式3段硝化脱窒法、処理水量は7700立方b/日。
処理場やポンプ場の長寿命化対策では、中央浄化センターで第1期分として10年度から14年度、第2期分として13年度から17年度、西部浄化センターは12年度から16年度、北条浄化センターは第1期分として13年度から15年度、第2期分は13年度に長寿命化計画を策定し15年度から19年度、北条第1雨水排水ポンプ場は14年度に計画策定し16年度から20年度、北条第2雨水排水ポンプ場は12年度から16年度にそれぞれ機械や電気設備の更新を計画している。