静岡県企業局は、県内への企業立地を促進するため2012年度から市町が行う工業用地開発可能性調査の補助制度をスタート、12年度に小山町の湯船原地区(開発検討面積30f)など4市町6カ所で基礎調査が行われた。また、13年度は基礎調査の補助対象として2カ所を決定している。
同事業は、新東名高速道路の開通を契機とした沿線地域の工業用地開発を視野に、市町が行う調査を支援し、企業局が行う用地造成の事業化を目指している。また、静岡県が各部局横断的に推進している「内陸のフロンティアを拓(ひら)く取組」につながるものといえる。
工業用地としての可能性を探る基礎調査を12年度に行った地区は、小山町の湯船原地区(開発検討面積30f、ハイテクパーク富士小山北側)、大御神地区(同25f、新東名小山PA周辺)、長泉町の上長窪・元長窪地区(同8f、新東名長泉沼津IC周辺)、東野地区(同3f、ファルマバレー長泉工業団地隣接)、藤枝市の高田地区(同13f、新東名藤枝岡部IC周辺)、磐田市の敷地他(同12f、新平山工業団地南側)で、計6地区、91fとなっている。基礎調査を完了した市町では、現在、調査の分析を行うとともに、地元調整、企業へのセールス活動を行っている段階だ。
「基本調査」は、市町がコンサルタントに委託して実施するもので、土地利用計画や造成計画、用地の区画割り、排水計画などの策定や、概算事業費の算出などを行う。県は、事業費の2分の1を補助(補助額の上限は1カ所当たり250万円)する。基本調査の結果については、市町と共に進める企業誘致などの活動に“カタログ”として活用する。
今後、進出が内定した企業から具体的な開発要望書が提出された段階で、詳細調査の実施に進むこととなる。
(2013/8/25)
建通新聞社 静岡支社