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建通新聞社四国
2013/08/23

【香川】坂出に産廃処理施設

 香川県産業廃棄物審議会(河原能久会長)が20日、高松市内で開かれ、番の州エコサービス(坂出市)から設置許可申請のあった産業廃棄物処理施設(管理型最終処分場)の設置および維持管理計画のうち、生活環境保全事項について審議。「生活環境保全上、特段の支障はなし」とする答申を県知事に行うことを決めた。県は答申後に、設置許可の有無を判断する。
 計画によると、番の州エコサービス(坂出市番の州町)が、坂出市大屋冨町満ノ尻3100ノ1ほかに、埋め立て面積2万4345平方b、容量14万3000立方bの管理型最終処分場を設置する。
 構造は盛土による土堰堤。勾配は前法面、裏法面ともに1:1・8。処分場北側と西側の既設護岸が地震時などに液状化の恐れがあるため、土堰堤下部に鋼矢板、控え杭、タイロッドなどを設置し、セメント改良を行う。
 また、埋め立て地の底盤部と法面部は廃棄物の保有水と雨水などの浸出を防止するために5層構造の遮水工を敷設。
 損傷を防ぐために同下側に地下水集排水設備を設置し、塩田内の滞留水を海域は排水するとしている。地下水集排水管は径150_〜200_、高密度ポリエチレン管(有孔)、集水ピットは1カ所、排水ポンプ1台。
 埋め立て方法は産業廃棄物と覆土を互層で埋め立てるサンドイッチ方式。保有水などは埋め立て地底部・法面部(遮水工上部)に設置する保有水等集排水管を経て4459立方b容量の調整池に集水し、浸出液処理設備で処理後に放流する。
 浸出水集排水管は径200〜400_、高密度ポリエチレン管(有孔・無孔)のほか、堅形集排水管(高密度ポリエチレン管・有孔)4基、集水ピット1カ所、取水ポンプ2台を設置する予定。
 このほか管理所・計量所・洗輪場なども設ける。同処分場の調査および設計・許認可業務は五星(三豊市)が担当。
 維持計画では地下水は年2回、ダイオキシン類は年1回、電気伝導率と塩化物イオンは月1回の頻度で水質検査を行うとしている。
 新処分場計画は、同社が現在使用中の最終処分場(坂出市林田町大番地区)が2005年4月以降残容量が少なくなっていることから設置するもの。概ね10年間の許容。
 審議会では最終処分場設置に伴う生活環境影響調査結果(大気室・騒音・振動・悪臭・水質・地下水の予測と評価)の内容について協議。大きな問題はなく、特に支障はないと結論づけた。
 委員から生活環境保全に法律上、防災の観点がないものの、津波・地震動などに対する影響への配慮を指摘。今後の課題だと示唆する意見もあった。