建通新聞社(神奈川)
2013/08/19
【神奈川】神奈川県県土整備局三浦半島全体を国営公園に 基本構想策定へ
神奈川県県土整備局は、三浦半島の国営公園化に向けて、基本構想を策定する。「三浦半島大規模公園緑地保全活用構想調査」を9月上旬に委託し、2013年度末までにまとめる。
三浦半島には、大規模な緑地、貴重な自然海岸があり、歴史的文化遺産が集積する。これらの景観や遺産を保全するとともに、国内外から人々が訪れる地域とするためには、交通、教育、推進体制などの基盤を構築するほか、拠点施設の整備などの整備が必要。
このため、三浦半島全体を国営公園化し、国のプロジェクトとして資源の保全や、必要な施設の整備を図ろうというのが、神奈川県などの考え。
国営自然公園に指定されれば、一定の区域を国が公園として地域指定し、土地利用の制限や一定の行為の制限などにより、優れた自然景観を保全する。管理主体も国となる。
三浦半島地域の国営公園化は、昭和天皇御在位50周年を記念する国営公園の候補地となったことをきっかけに、1976年から国への働き掛けを始めた。98年には県のほか、横須賀市・逗子市・三浦市・葉山町、県市長会・町村会、地元商工会議所・商工会が参加し、首長などを会員とする「三浦半島国営公園設置促進期成同盟会」を設立(会長・黒岩祐治神奈川県知事)し、要望活動などを展開している。
今回の委託では、国営公園としての基本構想を作成し、半島の保全や整備について基本的な考え方を盛り込む。また、国営化に向けての勉強会を行うため、その資料を作成する。