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北海道建設新聞社
2013/08/14

【北海道】函館建管が大沼の環境悪化防止へ5億円投じ護岸など 

 函館建管は2013年度、大沼総合流域防災環境整備を新規事業化した。総事業費は5億円で、13年度は調査設計と護岸1200m²、浚渫300m³に1億円を配分。18年度の事業完了を目指している。初年度の工事は護岸、浚渫それぞれを制限付き一般競争で8月下旬にも公告し、9月下旬に入札する予定だ。
 大沼は12年7月にラムサール条約登録湿地となったが、アオコの発生、水草の減少、湖岸や小島の浸食による倒木の発生などで、景観の悪化が進んでいる。地元の七飯町や七飯大沼国際観光コンベンション協会などは保全対策を求めていた。
 そこで函館建管は、土砂流出防止と植生保護、景観保護を目的とした護岸整備と、アオコの発生要因であり遊覧船の周遊ルートを限定している底泥の除去に取り組むことを決めた。泥土は少し水位が下がると水面に露出する状態となっている。
 護岸は東郷島、呉竹島、厳島、親子島、鰻塚の島、無名島2島の7島と湖岸1カ所の計500m、7500m²が対象。袋詰めの石を基礎として湖底に設置し、その上に捨て石を並べて岸の崩壊・流失を防ぐが、水面に出る部分は景観に配慮し玉石で仕上げる。浚渫は、軍川河口付近の1万m³を実施する。
 13年度の委託では、地形や土壌などの各種調査と整備計画策定を既に発注した。今後は14年度以降施工分の護岸設計を残している。
 工事は、護岸で東郷島と呉竹島の延長120m、1200m²を施工。浚渫は底泥300m³を浚渫する。14年度以降は浸食が激しい箇所から優先して護岸を整備していく方針だ。