北海道建設新聞社
2013/08/08
【北海道】洞爺湖温泉利用協組が金比羅山地域で地熱発電の調査開始へ
洞爺湖温泉利用協同組合(若狭洋市理事長)は、金比羅山地域での地熱開発に向け、掘削調査を実施する。調査期間は2014年2月28日までで、9月下旬にも1500m級の調査井1本を掘削する予定だ。熱水分布や湧出量調査などを行って地下資源の状況を把握した後、活用方法を検討する見通しだが、現時点では発電事業を想定している。
火山を抱える洞爺湖町では、地域特性を生かした地熱エネルギー利用は観光をはじめとする地域産業や社会・経済基盤に大きな役割を果たす可能性が高いことから、積極的な利活用に向け、調査着手を決めた。事業費2億円を投じる。
調査は、洞爺湖町と壮瞥町、地元の温泉3団体の同意を受けて実施する。調査井を掘削する金比羅山地域(洞爺湖町洞爺湖温泉226)は過去に調査を行ったことがないため、蒸気による発電になるか、温泉水を利用したバイナリー発電になるかは未定。調査結果を基に、行政や専門家の意見も聞きながら発電規模や活用方法を検討していく。
道内での地熱発電事業の計画は、本州大手企業が大半だが、同協組では「地域のコミュニティー的な位置付けで活用を図っていければ」と地域主体の取り組みを展開する考えだ。