建通新聞社四国
2013/08/02
【徳島】県有施設耐震化率79.7%
徳島県は7月30日、2013年4月1日現在の「防災拠点等となる県有施設」の耐震化状況を明らかにした。全532棟のうち、「耐震性能有り」とした棟数は424棟で、耐震化率は79・7%となり、前年同期と比べ5・4ポイント改善した。また、耐震診断実施・予定棟数は7棟、要耐震化棟数は同時点で26棟あり、今後必要な耐震改修などを施して15年度末までの100%耐震化を目指すことにしている。
廃止や建て替え、移管などがあり、調査対象棟数は前年度より12棟減少した。こうした中で耐震性能ありと判定された棟数は、前年度の404棟から20棟増加。また、耐震化実施中の施設は45棟だった。このため今後は63棟について、耐震状況の確認を完了させ、必要な耐震改修などの対策、さらには廃止・統合・在り方検討など、整理し対策を行っていくことにしている。
63棟のうち、耐震診断を予定している棟は7棟。避難所指定施設と多数の県民が利用する施設に集中している。内訳は避難所指定施設として新野高校の校舎2棟と体育館1棟の計3棟、多数の県民が利用する施設として美馬商業高校の校舎1棟と徳島寮の寄宿舎1棟、三好寮の寄宿舎2棟の計4棟。今後は早期にこれら棟の耐震診断を実施し、耐震性能の確認を急ぐ。
一方、要耐震対策の棟は26棟。指揮・情報伝達施設と避難所指定施設、多数の県民が利用する施設に集中する。内訳は指揮・情報伝達施設が鳴門合同庁舎本館棟など5棟、避難所指定施設が阿南工業高校校舎など19棟、多数の県民が利用する施設が辻高校校舎2棟となっており、15年度末までに全ての耐震化を図ることにしている。
このほか将来的に30棟を改築・廃止・在り方検討などにより整理することにしている。このうち統合を前提に廃止を予定している施設が吉野川高校(土成農場)校舎など11棟、廃止を予定している施設が鳴門渦潮高校撫養キャンパス体育館など8棟、改築を予定している施設が鳴門渦潮高校校舎など9棟、設計を予定している施設が石井警察署本館1棟、在り方を検討している施設が阿波警察署本館1棟となっている。
県では改築、設計、在り方を検討する施設11棟について、早急に方向性を示し、必要な対策を講じていくことにしている。