日本工業経済新聞社(群馬)
2013/08/01
【群馬】県沼田土木、年内に消雪井戸工1基発注
県沼田土木事務所は、みなかみ町小仁田地内で進める主要地方道沼田水上線小仁田工区での消雪施設整備事業で、年内にも集水井戸工1基を指名競争入札で発注する。消雪用水を揚水するための施設で全体で2基を設置、来年度に利根川付近へもう1基を整備する。
同事業は同線の高日向の線形改良による付け替え部から北側、銚子橋の南まで延長1252mにわたって、散水式消雪施設を埋設していくもの。事業内容は消雪工L1252mのほかに、消雪配管工1310m、集水井戸工2基を整備。利根川近くに設置する集水井戸から取水しポンプで川面から路面までH約20mを揚水する。消雪施設整備区間では舗装工(W7m)も実施予定。総事業費は約3億円を見込み、7月に初弾工となる消雪配管工L870mが発注済み。設計業務は玉野総合コンサルタント(愛知県名古屋市)が担当した。
集水井戸工は深度10m、φ3・36mという規模。並んで2基を銚子橋左岸付近に設置する。2基から同橋梁までは約80m離れており、配管は小規模な沢を通り橋梁の橋台を利用し立ち上げて設備に接続される。越沢部分は開削工法で配管を埋設する。用地交渉中で現在は地権者の立ち会いなどを行っている。
来年度は、集水井戸工1基と残る消雪配管工L約400mを、順調にいけば2015年度は全体の舗装工を行う見通しだが、同線では銚子橋から川上交差点までの区間で歩道設置工事を予定していることから、調整によって工事時期がずれ込む場合もある。
同地域は県内有数の豪雪地帯。同線と国道291号は月夜野方面へ平行して走っているが、同区間では同線の方が整備状況がよく旧水上町中心部と沼田市方面を結ぶメーンの道路となっている。同地域では散水式消雪施設が一般的で、同線や国道291号に広く整備されている。
今回の事業に近い国道291号の川上工区L600m区間でも散水式消雪施設整備を09年度から3カ年で実施。総事業費は2億3000万円だった。